拾伍 ページ22
蒼海 side
僕を睨んでくる、土方歳三。
同じく、僕のことを図りかねているような、永倉新八。
そして、痺れを切らして斬りかかって来た、平隊士。
無造作に振った僕の刃が、そいつの首を綺麗に斬り落とした。
鋭く息を吸い込む新選組。
『ほら。邪魔するなら殺すよって...言ったよね?』
ちゃんと話を聞かないと。聞かないと困るのは、君らだ。
軽く刀を振って血を落とす。
人間の血は、不快な臭いだからね。
『それに...駄目だよ、君たちは僕に逆らっちゃ』
だってさ、
『___弱いんだから』
思い出して、僕は目を眇める。
『あの、池田屋にいた人...確か、沖田と斎藤。彼らも、剣客と呼ぶには弱い奴らだったよ』
あの時は邪魔が入ったけどね。
千景に負けた沖田も、僕に負けかけた斎藤も、あんまりに手応えが無かった。
あの二人は、本気でやってたんだろうけど。でも僕は遊び半分だった。
仮に本気でやったら、きっと幾合も保たずに終わると思うよ。
あのまま続けたって、僕が勝てる。
...なんて思ってたら、永倉が口を開いた。
「総司たちの悪口なら好きなだけ言えよ。でもその前に、こいつを殺した理由を言え!」
強く睨んで、怒鳴ってくる。
気に入らなきゃ斬る、とでも言いたげだね。
『理由? ...さっき言ったよね、邪魔なんだ』
彼らの誇りを、邪魔しようとしてる。
障害でしかない、そんな人間。
『何、仇討ちでもするつもり?』
そんなこと、出来るわけないでしょ?
ただの人間の分際で、この僕を殺そうだなんて
そんなの、
____させる訳が無いでしょ?
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柚子雨です。
電車を見事に乗り過ごし、待惚けの最中に書いています。
安心してください、遅刻はしません。
ですが電車がいつもより混んでいて、陰キャな私には辛いです。
さて。
今回、なんだか若干、蒼海くんの本性が現れてきた気がします。
殺す殺すと沢山言ってますかね。
まあ、次回は恐らく土方対蒼海になると思います。
頑張って書きますね!
戦闘の場面は苦手なのです...
蒼海『もっと頑張りなよ。数少ない趣味なんだからさ』
...そうですね。
追記
少々編集しました。
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作者名:柚子雨 | 作成日時:2018年6月17日 10時