My Teenage Queen (ページ15)

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１５Ｄonghae ページ15

夜6時半。

今日は久しぶりに練習が早く終わった。

急いで明洞に向かう。

夜7時。

約束の場所に君はいなかった。

それから5分くらいした時、道路の向こう側からAが小走りでこっちに来た。

少し息を切らしながら、思い切り眉を下げた君。

「ごめんね、遅くなっちゃって。」

申し訳なさそうに俺を見る。

「大丈夫だよ。俺も着いたばっかりだし。お腹すいた？」

「うん。すっごくすいた！」

そう言って満面の笑みを浮かべる君を見て、胸が高鳴る。

「じゃあ、何か食べに行こうか。」

「あ、私ね行きたいお店があるの！行ってもいい？」

「もちろん！」

Aに連れられて入ったのは小さな食堂のようなところだった。

食堂と言っても皆が想像するような大衆食堂みたいなのではなく、こじんまりとしていて人数も少ない、どちらかというと隠れ家的なお店だった。

「ここのお店ね、あんまり知られてないんだけどすっごく美味しいの。ここなら人もそんなにいないし、ドンへも安心かなって思って。」

俺のことを考えて決めてくれたんだな、と幸せを感じた反面、結局芸能人として扱われる悲壮感も感じた。

俺は君の中で違う意味の特別なんだ。

勝手に複雑な気持ちに浸っている間、Aはテキパキ店員に注文をしていた。

俺たちは通された個室に向かい合わせに座り、10年ぶりに顔を合わせた。

お互い見つめあったまま少しの間沈黙していた。

沈黙を破ったのはAだった。