3年B組金八先生-禁じられた扉- (ページ11)

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57.愛と偶然の戯れページ11

絵本に出てきそうな可愛い小さなログハウスは部屋中から優しい木の匂いがする。
まるで森の中にいるみたい。

翔央「そこらへんに荷物おきな」

貴女「うん！」

言われるがままに荷物を置いて、部屋の中を散策。

貴女「ハンモックある！お昼寝しよ～♪」

翔央「さっきも寝てたのにまだ寝るのかよ(笑)」

貴女「寝る子は育つ！」

翔央「その割には全然成長してる様子ありませんけどー」

貴女「うるさいなぁ！そういう翔央だって！」

翔央「言ったなお前禁句を！」

ふざけながら追いかけっこ。
テーブルの周りを走り回るもんだから

貴女「きゃっ」

翔央「うわっ」

思わずつまずいてソファーにふたりで倒れこんでしまう。
気付いたら目の前には翔央がいて、覆いかさぶられてる状態。

貴女「…」

翔央「…」

不意に見つめ合って黙ってしまう。
すると押し倒された状態のまま抱きしめられた。

貴女「しょおん…」

翔央「ずっとこうしたかった…」

貴女「…さっきもキスしたじゃん」

翔央「あれだけじゃ足りない」

貴女「欲張りさん」

まぁ、Aも物足りなかったけど。

翔央「うるせえよ」

貴女「ひゃっ」

手際よく髪を掻き分けて首にキスしてきた。
柔らかい翔央の唇がとてもくすぐったい。
すると今度はキスされながら服の中に手が入ってくる。

貴女「ちょ、っと待った！」

思わず翔央の間を抜け出す。
翔央はとても残念そうな顔。

翔央「ダメ？」

貴女「まだダメに決まってるでしょ！」

翔央「まだってことは後でならいいの？」

貴女「そ、そういうわけでも…」

いくら前に済ませたとはいえまだ心の準備が出来るわけない。
翔央ってこんなに手が早かったかしら。

貴女「…とにかくまだダメ！」

翔央「…はいはい」

すると翔央は起き上がってAを抱き起こしながら、頭を撫でてきた。

翔央「心配しなくてもAの嫌がることはしないよ」

貴女「…」

翔央「とにかく何か飯にしよっか」

何かあるかなーとキッチンの方へ向かう背中を見つめながら
…本当は少しだけ残念に思ったことなんて教えてあげない。