ヤンデレ男子とメンヘラ女子１ (ページ47)

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よんじゅうろく。ページ47

ゆいside

帰り際、先輩にわざわざ途中まで送ってくれたお礼と別れを告げ歩き出そうとすると。

｢なぁ、ゆい｣

呼び止められた。
名前…呼んでくれた……

｢どうしました？先輩｣

｢俺まだ気持ちのけじめつけられてねーけど
お前がそれでもいいんなら
付き合う…けど｣

──どれだけこの言葉を待ってたんだろう。

｢先輩、ほんとに、ほんとですか｣

｢こんな時に嘘なんか言わねーよ｣

嬉しくて、視界の全てが輝いて見えるみたいだった。

｢先輩、大好きです｣

そのまま先輩に飛び付くように抱きついた。

先輩と別れて1人になる。
なんて幸せなんだろう、って
自分の幸せを噛み締める。

体だけでいいとさえ思ったのに、
まさか付き合えるなんて。

もうこれであの子と仲良くする理由なんてどこにも無い。
Aだって
振った相手とは話しづらいでしょう？

そろそろAも周りが冷たくて苦しくなってきたんじゃないの？
私がとどめを刺してあげる

なんて心の中で話しかけながら家までの道を歩いていた──ら。

｢あの、｣

後ろから誰かに呼び止められ、
周りに自分以外に人がいないことを確認して
声を掛けられたのは自分だと気付く。

｢何ですか…？｣

振り返ると
話しかけてきた相手はうちの高校の制服を着──
Aの彼氏だ
何度か学校で見たことがあった。