記憶に残りたい【鬼滅の刃】

あと五日 ページ11

あなたside







…………今日は頭痛や吐き気が昨日より酷い





食べ物を見るだけで吐き気がこみ上げてくる(見なくてもこみ上げてくるけど)






何より、立ち上がることが出来ない






いや、立ち上がれないというより、私自身がそうすることを諦めているんだと思う






何をする気にもなれない






確か、今日は最後の任務があったはずなのに








…………時透くんとの合同任務が







任務に遅れるわけにはいかない








任務を放棄するわけにもいかない







私は最期まで、鬼殺隊霧柱 影梨Aとして、自分の人生を全うしたい








最期まで、皆に誇れるような姿でいたい








だから、立ち上がれ








まだ、死ねないからッ！







ヨロヨロと立ち上がり、隊服を着ると、私は集合場所へと向かった








『…………ごめん、時透くん。お待たせ！』








時透「……A。珍しいね……時間ぎりぎりなんて」








『…………うん。ちょっと色々あってさ。じゃ、行こっか？』








時透「……うん。早く終わらせよう。」








柱同士の合同任務ということは十二鬼月かもしれないということだ









体がうまく動かない今、鬼を倒せるか分からない








というより、刀を握れるかどうかも怪しい









でも、やるしかない








時透くんに、ばれるわけにはいかない









少しでも怪しませないように、全神経を集中させる








『……………………』








時透「(A、すごい集中力だ。こんなA、見たこと無い。今回の鬼はこれほどまでに強いのかな………？」









『…………時透くんッ、右ッ！』








ガキンッ








私の刀と鬼の爪がぶつかり合う








『…………下弦の……………肆………』

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