第9話 ページ10
突然聞こえた声に、Aは思わずCCMを閉じて振り返った。
ディスプレイの光のみが唯一の光源な為、声の主が誰か一瞬わからず、反応が遅れる。
でも、確認せずともその正体は此方に駆け寄って来てくれた。
A「貴方達は…ああ、あのNICSの少年ね」
ヒロ「一体何をしてるんですか！？」
強くそう聞いてきたヒロに、Aは面倒臭そうに目を背けながら返事をする。
A「何をしようが勝手でしょ。少年、君達こそ何故此処に？テロの時は気が付かなかったけど、そっちの君はかの有名な山野バンだよね」
Aはバンを指差し、悪戯っ気な笑みを浮かべた。
ヒロ「僕達は、ただ…って、それより！僕達は貴方を探してたんですよ！話があって…」
ヒロの言葉にAは眉を顰め、「へぇ？」と聞き返す。
A「NICSが何の用？私何もしてないと思うけど。今朝の事でお咎めでも出たの？」
バン「いいや、俺達は君をスカウトに来たんだ。世界を救う戦いに来ないか、と」
『世界を救う』と言う言葉が予想外だったのか、Aは目を見開き、それから笑い始めた。
A「世界を救う戦い？私が？あはは、ないない」
笑いながら手を振って否定するAに、二人は訝しげな表情を浮かべる。
ヒロ「な、なんでですか？とにかく話だけでも____」
「お願いできませんか」とヒロが言い終わらない内に、Aは笑みを打ち消す。
A「____お断りします」
Aはきっぱりと言い放った。
A「私には、物を壊す力しかない。生憎守りたいものを、守り切る自信はないの」
「それと、NICSとかお断りだから」と冷たく告げたAに、思わず圧倒された二人は息を呑む。
ヒロ「なんでそんなにNICSを嫌がるんですか？壊す力って？それに今朝の光線は一体____？」
質問を重ねるヒロに、Aははぁ、とため息をついた。
A「ちょっと位自分で考えてよ、少年」
ヒロ「なっ！そもそも僕は少年じゃありません！ヒロです！大空ヒロ！」
ぎゃんぎゃんと名前を主張するヒロをAは「はいはい」と受け流す。
バン「ヒロ、落ち着け」
バンにそう言われ、ヒロは「…すみません」と落ち着いた。
A「自己紹介されたからには返した方が良いかな。どっちにしろ特定されるだろうし」
NICSの探査能力を察し、Aは諦めたように口を開く。
A「私は明日葉A、すぐ忘れてくれて構わないよ」
Aはそう言って、微笑んだ。
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みー - 2話目で読むのを諦めたんご(´^ω^｀)ﾌﾞﾌｫwww (2021年8月4日 14時) (
レス) id: 15862b0694 (このIDを非表示/違反報告)
コーヒー - 頑張ってくださいー (2017年4月3日 17時) (レス) id: ca4399799d (このIDを非表示/違反報告)
ちー(プロフ) - はい！ (2016年6月19日 18時) (レス) id: f2f8d35ee4 (このIDを非表示/違反報告)
美城(プロフ) - 個人的に禁書もダンボール戦機も好きなので俺得作品です！更新頑張ってください！（≧∇≦） (2016年6月19日 18時) (レス) id: 57dd72d581 (このIDを非表示/違反報告)
ちー(プロフ) - ヒロってけっこうぬけてる？かな？でもそこが面白くて好きです^^*更新頑張って！ (2016年4月27日 22時) (レス) id: f2f8d35ee4 (このIDを非表示/違反報告)
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