第39話 ページ40
忘れ物の回収を終え、走った結果、Aが一同に追い付いたのは会場に着いてからだった。
「嘘つけ！」
バン「嘘じゃないって…」
しかも一同は丁度、誰かと話しているところである。
A「誰だろあの子…って、まさか」
バンと向かい合い、怒りの表情を浮かべるその子に、Aは見覚えがあった。
そして向こうもAに気付くなり、怒りに燃え上がっていた顔を明るくする。
「あっ！A！久しぶりだな！」
A「あ、アスカ…」
ジェット機も驚きのスピードで、アスカはAに突進してきた。
アスカ「会いたかったぞー！！」
そのままぎゅぅっ、と力強く抱きつき、Aの胸元に顔を埋める。
愛くるしい仕草ではあったが、Aはと言えば、アスカの頭が鳩尾に減り込み、顔面蒼白に染まっていた。
A「く、苦しいよ、アスカ…」
アスカ「あっごめん」
死に掛けた状態でなんとかそう絞り出したAの言葉を聞いて、アスカはぱっと離れる。
そのやり取りを見ていた一同が、2人の元へ駆け寄ってきた。
ラン「ちょっとA、その子と知り合い？だったら言ってやってよ！バンは何もしてないって！」
アスカ「嘘つけ！俺のCCMを盗んだのはお前らだろ！？」
やいのやいのと2人が言い合うのを、Aは何が起きているのかわからないと言った様子で見る。
ふとジェシカが、アスカのズボンのポケットに入ったCCMらしきものを見つけた。
ジェシカ「…ねぇ君、そのポケットに入ってるのって…」
アスカ「ん？」
ジェシカに言われて、アスカはポケットに手を突っ込む。
そこに入っていたものを引っ掴み取り出すと、どうやら本当にCCMだったみたいだ。
アスカ「あった！俺のCCM！」
CCMを掲げ、歓喜の表情でアスカはそう告げる。
それからAの腕を引いて、受付まで走り出した。
A「あっ、ちょ、アスカ！？」
アスカ「いいから！A、CCM貸して！」
受付の前に着くなりそう言って、アスカは手を差し出す。
A「う、うん」
Aは鞄の中からすぐにCCMを見つけ出すと、それを手渡した。
アスカは受け取ったCCMと自分のCCMを纏めて受付嬢に渡す。
「はい！」
「えぇぇ！？」
爽やかな笑顔で渡したアスカから、受付嬢も良い笑顔で受け取った。
「古城アスカさんと、明日葉Aさん、お二人での参加ですね」
そう告げた受付嬢にAが制止の声を掛ける前に、アスカが受付を完了させる。
「うん！」
Aの声は、届かなかった。
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みー - 2話目で読むのを諦めたんご(´^ω^｀)ﾌﾞﾌｫwww (2021年8月4日 14時) (
レス) id: 15862b0694 (このIDを非表示/違反報告)
コーヒー - 頑張ってくださいー (2017年4月3日 17時) (レス) id: ca4399799d (このIDを非表示/違反報告)
ちー(プロフ) - はい！ (2016年6月19日 18時) (レス) id: f2f8d35ee4 (このIDを非表示/違反報告)
美城(プロフ) - 個人的に禁書もダンボール戦機も好きなので俺得作品です！更新頑張ってください！（≧∇≦） (2016年6月19日 18時) (レス) id: 57dd72d581 (このIDを非表示/違反報告)
ちー(プロフ) - ヒロってけっこうぬけてる？かな？でもそこが面白くて好きです^^*更新頑張って！ (2016年4月27日 22時) (レス) id: f2f8d35ee4 (このIDを非表示/違反報告)
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