第28話 ※死描写注意 ページ29
そうやって仲良くバトルをして、笑いあって、1週間を過ごしていれば、AもすっかりNICSに馴染んだ。
因みにヒロの恋心に関してはプライバシーもへったくれもない女子によってたちまちA以外のNICSメンバー全員に知られる事となったが、まぁそれはいい。
いよいよアルテミスが明後日に迫り、一同の計画も万全となった晩。
Aは夢をみた。
悪い夢を。
…
暗い家の中、少女はゆっくりと体を起こすと、瞼を擦ってベッドから降りた。
ぺたり、と裸足で床の上に立ち、片手に絵本を持って歩き出す。
「お母さん、遅いな…」
手の平に小さく、明るい球体を浮かせた。
白く温かい光に、暗い部屋が照らされる。
少女のこの能力は母親から受け継がれたものだ、幼い彼女は母親にそれを学び、そして使いこなせるまでに成長した。
幼い内から力を手に入れても、間違った使い方は必ずしない。
なぜなら母親はとても優しい性格で、娘である少女にもそれが遺伝したのか、少女は限りなく優しかったからだ。
「んっ…」
少女はつま先で立って背伸びをし、ドアノブに手を下げる。
キィ、と鈍い音と共にゆっくりとドアが開くと、少女はドアの隙間から廊下を覗いた。
「お母さん？」
寝る前に絵本を読んでもらう約束だった少女は、母親を心配して、リビングに歩を進める。
ぺたぺたと小さな足音だけが、廊下に響いていた。
部屋から出た時と同じ様に、少女は背伸びをして扉を開く。
暗いリビングが少女を迎え入れた。
リビングは暗すぎて、少女の手の平の灯りのみではよく見えない。
闇雲に母を探るように少女は、足元のみに注意してそのまま真っ直ぐ進む。
すると突如、少女の顔にひやりと、冷たくて固い感触が当たった。
「…え…？」
驚いた少女は、灯りを上へ、上へと浮かせる。
すると感触の正体は、すぐに見えてきた。
ぶつかったのは探していた母の足先で、脱力したかのように垂れ下がっている。
その上に光を進めれば今度は、同じく脱力した手が見えた。
次に腹、胸、肩が見えて。
さらに上へ進めれば、首が見えた。
だがその首には、これでもかと固く、強くロープがめり込んでいる。
咄嗟に何かを察した少女は青ざめた顔で下を向き、軽く身じろいだ。
するとかさっ、と足で、何か紙を踏みつける。
その紙に目を向ければ、白い封筒になっていて。
そこにはこう書かれていた。
『遺書』
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みー - 2話目で読むのを諦めたんご(´^ω^｀)ﾌﾞﾌｫwww (2021年8月4日 14時) (
レス) id: 15862b0694 (このIDを非表示/違反報告)
コーヒー - 頑張ってくださいー (2017年4月3日 17時) (レス) id: ca4399799d (このIDを非表示/違反報告)
ちー(プロフ) - はい！ (2016年6月19日 18時) (レス) id: f2f8d35ee4 (このIDを非表示/違反報告)
美城(プロフ) - 個人的に禁書もダンボール戦機も好きなので俺得作品です！更新頑張ってください！（≧∇≦） (2016年6月19日 18時) (レス) id: 57dd72d581 (このIDを非表示/違反報告)
ちー(プロフ) - ヒロってけっこうぬけてる？かな？でもそこが面白くて好きです^^*更新頑張って！ (2016年4月27日 22時) (レス) id: f2f8d35ee4 (このIDを非表示/違反報告)
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