《魔入間》参りましょうMyGirl！4

165:少女、見学 ページ44

『カルエゴ先生とマーチ先生って…
もしかして、仲良くない…？』
「そんなことないよ。得意じゃないってだけ。」
『ええ…』
「ま、ちょっとふざけすぎたかな」
『ふざけてたんですか？』
「おもしろくて、つい。」

尊敬も信頼もしてるんだけど、これなのでこの師匠は油断ならない。中からカルエゴ先生とダリ先生のげっそりした声を聴きながら私も同じく声を漏らした。

「あっ。そうだA、入間くん。
実はね、来年度に俺の親戚の子がバビルスに入学するんだ。2人にとって後輩になるし、もし会ったらよろしくしてあげてくれるかな」
『マーチ先生の？』

ということは、マルさんの親戚の子でもあるので。

『わかりました！』
「今の間は何かな」
『ひｯ』
「オイ。行くぞ」
『わ？！』
「お疲れ様ですー。」
「マーチ先生、あんまり弟子で遊ばないようにね〜っていうのは建前だけど！」
「了解ですー。」
『建前で済まさないでください…！』

▷▶︎▷

「いい匂いがする！」
「ご名答！お次は食堂とキッチンだよ〜」

相変わらずカルエゴ先生に謎の妨害をされつつ、ダリ先生を先頭に進んでいくと

「ゔぇ」

蛙が潰されたような声に、先生の横から顔を出す。そこにはフードを被った

『オリアス先生？』

髪の色と目元のマークで辿りついたものの、いつもと雰囲気がまるで違う。濃いクマと抱えられたお菓子に、今まさに冷蔵庫から取り出した缶ジュース。

「オリアス先生ま〜たゲーム三昧で夕方起床？お菓子はやめときなよ〜？もうすぐ夕ご飯だし、」

ダリ先生がそこまで言った時、頭上でカルエゴ先生が「騒がしいのが来る気がする」と呟いた。

『あ。』

そしてその予感は見事的中し

「お菓子警察出動！現行犯確保ー！」
「ぐっ！うっ！」

物凄い勢いで現れたロビン先生がオリアス先生にプロレス技をかけた。

『此処にもいるんだ…お菓子警察。
ね、入間。』
「ロビン先生ーっ！お願いですオリアス先生を許してあげてください！美味しいんです！つい食べちゃうんです晩ご飯前のおやつ！」
『入間は食べ過ぎだからね』
「あれぇ？！Aちゃんに入間くんにカルエゴ先生？！どうしてここに？！あっ今日ポトフなんですけど味付けトマトベースでいいですか？！」
「なんで食べていく前提なんだ」

嫌そうな先生と、すっかり食べる気満々の入間。

「そうだ！
僕ずっとAちゃんのご飯食べてみたかったんだ！丁度いいし、ご飯一緒に作ろうよ！ね！”お願い”！」

『えっ』
「あﾞ？！」

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