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154:少女、晩餐 ページ30

バベルの塔665階。
三傑達が退席し13冠の7名のみが残った”食卓”には

「なかなかに面白い4名だったな」
「んだ」
「Aちゃんに会えて楽しかったわ〜♡アリスちゃんに自慢しちゃいましょ!」

笑い声が溢れていた。

「自分の規則でしか食わねーやつ、勝手に料理組み合わせて変な食いもんつくるやつ。なかでも傑作だったのがおかわりするやつ!」
「うむ…、やはり悪魔は食事。糧を喰らう瞬間にこそ素が出る。だからこそ我々は”ディナー”で話し合いをするのだ」
「未成年の主張よりよっぽどソイツの柄が出らぁな!」
「欲が露になるわよねん♡」

口々に発せられる他6人の感想に


「(”そこじゃねぇだろう”)」

雷皇・バールは、静かに嘲笑した。

底なしの欲には確かにぞっとする。
だがそれより目に付いたのは1人、出されたものに恐る恐る手をつけた少女。その場ではそうするのが当然みたく丁寧に食事をする姿。

欲深な男とは対照的。
あの少女を表すならば間違いなく”無欲”。
だからこそ

”気味が悪い”。

「Aちゃん野菜じゃなくて肉も食おーよ!ほら!」
「私が先にやったものから食べろ。」
「Aちゃん!アムちゃんのオススメ食べてみて♡」
「オイオイそんなんじゃ足りねぇだろう!遠慮すんなよ!」
「こちらの料理も食べるかな?今、移動させよう」
「そっだら甘っだるいモン食べてだらそごのアリンコみでぇになるべや。わたすの食えや」

己の欲が最優先の悪魔がどうして。誰も彼もがあの少女に、欲となる糧を…ああも簡単に、寛大に、捧げるのだ。

ぬるくなったワインは舌の上でざらついた。少女の野心を聞いた時のように。

『――――――私は

自分の欲を大切にしていられる魔界が好きです。
ですから…魔界にいる皆の欲を、少しずつでも肯定して力になれる、そんな魔界を望みます。』

「……はッ、」

胃の中のものがせり上がってきそうだった。暫くは何も食う気になれないだろう。
綺麗事のようでその実1番物騒なことを吐いているその自覚がまるでない。
何故ならそれは、言い換えてしまえば


「(”魔界中の欲を自分の獲物みてェに喰らいたい”。

…そう言ってるようなモンだろうが)」

杯を乱暴に置き席を立つ。その際、少女が座っていた椅子に興奮と共に嫌悪の眼差しをくれてやった。

「(お前が魔王になっちまったら、)」

…さも聖人みたいな顔で、他の悪魔の欲を奪っていくんだろう。

嗚呼…本当に


「(”人間”ってのは、欲深な生き物じゃねぇか。)」

155:少女、年始→←153:少女、質疑



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設定タグ:魔入間 , 夢小説 , 魔入りました!入間くん   
作品ジャンル:恋愛
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kanayamamoto112(プロフ) - 参りましょうmyGirl4でのカルエゴ先生がヒロインちゃんにアクドル大運動会で着てた衣装を着せて王の教室にある部屋の1つ仮眠室のベットで押し倒して大胆な事をしてたシーンはドキドキしました。 (2022年10月11日 13時) (レス) id: 763c9aa7d5 (このIDを非表示/違反報告)
夜雨(プロフ) - カエデさん» コメントありがとうございます!このカルエゴ先生を見れるのは彼女の特権ですね!キャラ崩壊しすぎないよう先生には気をつけてもらわねば…!(ブーメラン) (2021年8月16日 15時) (レス) id: d267c079da (このIDを非表示/違反報告)
夜雨(プロフ) - ルカさん» ご名答ですッ!うちのカルエゴ先生は拗らせに拗らせてるのでいつか爆発させるときをそれはもうにやにやしながら進めています…やばいこと…されましょうね……! (2021年8月16日 10時) (レス) id: d267c079da (このIDを非表示/違反報告)
カエデ - カルエゴ先生いつもは「厳粛」なのに最近は何か少し可愛い感じが!←語彙力よ 続きも楽しみにしてます! (2021年8月15日 8時) (レス) id: d16705dd13 (このIDを非表示/違反報告)
ルカ(プロフ) - キスから見るにカルエゴ先生いろいろ拗らせてそうですごくイイ。爆発したら夢主ちゃんヤバイ事になりそうだけどすごく楽しみです (2021年8月14日 17時) (レス) id: 560b2d19f8 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:夜雨 | 作成日時:2021年7月3日 18時

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