150:少女、招集 ページ24
いや、確かに。
確かに…位階を上げよう、魔界のことももっと知りたいってオペラさんに宣言して覚悟も決めたけれど。でも、
『さすがにこれは飛躍しすぎでは…』
馬車から降りて見上げた、首が痛くなるような高さのそれは…バベルの塔と呼ばれる場所。
何故そんな場所にいるのかというのは、決意表明の日に遡る。
「サリバン家御令姪、A様。
こちら―――”13冠の集い”へのご招待状でございます。」
黒く艶やかに光る食器に、金字で彫られた私の名前がやけに目につく。どうしてと奥歯まで出かけた疑問は噛み殺した。理由を聞くことすら、不敬のような気がした。
「本当のことを言いますと…この招待状をお預かりした時、まだお早いのではと思いました。けれどそれは全くの杞憂でした。…私もまだまだですね。
貴女様はこうして、覚悟を決めておられたのに。」
13冠。魔界の英傑達。私でもわかる、圧倒的な位の高さ。
『っ……！』
ずっしりとした重みは、出席することの責任や意義そのもののようだった。落とさないよう慎重に両手で受け取り、胸に抱く。
「A様。敢えて今お伝え致します。
―――――私も貴女に、心から期待をしているのですよ。」
他者への情が酷く薄い魔界で、「仕える」というのが何を示すのか。
親愛、忠義。そして依存。
似た想いを私はよく知っている。……未だ抱えている。
『…はい！
任せてくださいッ…！！』
貴方が私の使い魔でいてくれるなら。貴方が私を信じ、期待していてくれるなら。
私はそれを絶対に、裏切りたくない。
きつく胸に抱いた”招待状”は、ほんの少しだけ、軽さを取り戻した気がした。
▷▶︎▷
『やっぱり緊張する…』
666階もあると上に昇る度、気圧の変化に体が異変を訴えた。部屋を用意すると言うおじいちゃんの気持ちだけを受け取って洗面所で指先を冷やす。
『13冠ってアズくんのお母さんと…アンリさんもだよね』
そう考えると少し気持ちが落ち着いた。おじいちゃんもその場にいてくれるらしいし、
『…おつかいから帰ったら家に怖い人たちが集まって危ない取引してた時よりは大丈夫かもしれない。』
あれ本当に怖かった。木造ワンルームにそっちの人達が6人すし詰め状態。両サイドから銃向けられるし、おつまみ作らされるし。
深呼吸を数回して、広い廊下に出る。なんというか全体的に造りが大きい。これが悪魔サイズなんだろうか。
うろうろと入間達の姿を探していると
「あれ〜！こんなとこに女の子がいる！」
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kanayamamoto112(プロフ) - 参りましょうmyGirl4でのカルエゴ先生がヒロインちゃんにアクドル大運動会で着てた衣装を着せて王の教室にある部屋の1つ仮眠室のベットで押し倒して大胆な事をしてたシーンはドキドキしました。 (2022年10月11日 13時) (
レス) id: 763c9aa7d5 (このIDを非表示/違反報告)
夜雨(プロフ) - カエデさん» コメントありがとうございます！このカルエゴ先生を見れるのは彼女の特権ですね！キャラ崩壊しすぎないよう先生には気をつけてもらわねば…！(ブーメラン) (2021年8月16日 15時) (レス) id: d267c079da (このIDを非表示/違反報告)
夜雨(プロフ) - ルカさん» ご名答ですッ！うちのカルエゴ先生は拗らせに拗らせてるのでいつか爆発させるときをそれはもうにやにやしながら進めています…やばいこと…されましょうね……！ (2021年8月16日 10時) (レス) id: d267c079da (このIDを非表示/違反報告)
カエデ - カルエゴ先生いつもは「厳粛」なのに最近は何か少し可愛い感じが！←語彙力よ 続きも楽しみにしてます！ (2021年8月15日 8時) (レス) id: d16705dd13 (このIDを非表示/違反報告)
ルカ(プロフ) - キスから見るにカルエゴ先生いろいろ拗らせてそうですごくイイ。爆発したら夢主ちゃんヤバイ事になりそうだけどすごく楽しみです (2021年8月14日 17時) (レス) id: 560b2d19f8 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：夜雨 | 作成日時：2021年7月3日 18時
