143:少女、月越 ページ15
「私…貴方達を頼って本当によかった。
ありがとう。ふたりとも。」
微笑みながらそう言う、くろむちゃんの頬に手を添える。
『…此方こそ。頼ってくれてありがとう』
「イヴに出会わせてくれてありがとうな。マジで」
『何言ってるの』
「貴方ホントその状態になるとド直球よね」
「お！そうだ、考えたんだが…」
「イヴ。」
「「『！』」」
名前を呼ばれ振り返るとギャリーが私の背後に立っていた。その手に赤いバラを一輪持って。
「やっと謝る気になってくれたか？」
「ああ。悪かったな、散々ブスなんて言って。…認めるよ、イヴ。
お前はカッコよくて可愛い。しかもあたし様と互角に戦りあった最高の女だ。」
『次は必ず勝ちますね！』
「ハハッ！大人しいんだか欲深いのかわかんねー女だな。…くろむが結婚決めるのもわかるぜ」
「あ、いやアレは」
「だから」
いつの間にかカメラが数台私達を囲んでいる。ギャリーは当然気づいていて、これ見よがしに赤いバラを私の髪にさし
「―――お前もあたし様の嫁にしてやろう。イヴ！」
キスでもしそうな近さで、そう叫んだ。
「は？」
『うん？』
「あﾞ？！」
「いや、あたし様は分かっちまったんだ。
くろむがイヴと結婚するなら、イヴごと奪えばいい！本妻はくろむだが逆サイドが空いてるだろ！これでなんの問題も「いいや大アリだ！」」
ひょいっとギャリーから引ったくったのはイルミで
「イヴは俺、イルミと結婚するからな！！」
「「「んなﾞ？！」」」
『ええ…？』
イルミの腕のなかで身を捩る。うん、出れない。
「おーーーっとこれは！イヴちゃんとの結婚を巡っての三つ巴だーーーッ！！？」
待ってましたというような実況の声。再熱する観客席。
その喧騒に紛れ込ませて、イルミが耳元で囁いた。
「Aは取られちまっても、イヴは俺のパートナーだろ？」
『…！…そんな無理やりな』
「いいんだよ。
俺はどんなお前も好きなんだから」
はた。とイルミを見つめる。声音の変わった言葉に耳が捕らえられた。
『いる「皆さーん！カウントダウンが始まりますよー！」…』
「ほら、行こうぜ」
巨大スクリーンが私達からカウントダウンの映像へ画面を移す。
「花が舞い…美しく輝いた大武闘会！ですが祭は今、この時より更なる祭への産声をあげる！さあさ皆様、画面へご注目！
―――月越しまで」
「5。」
「4ｯ」
「3！」
「2」
『1っ』
「「「「『ハッピーーーサーティーーーンッッ！！！』」」」」
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kanayamamoto112(プロフ) - 参りましょうmyGirl4でのカルエゴ先生がヒロインちゃんにアクドル大運動会で着てた衣装を着せて王の教室にある部屋の1つ仮眠室のベットで押し倒して大胆な事をしてたシーンはドキドキしました。 (2022年10月11日 13時) (
レス) id: 763c9aa7d5 (このIDを非表示/違反報告)
夜雨(プロフ) - カエデさん» コメントありがとうございます！このカルエゴ先生を見れるのは彼女の特権ですね！キャラ崩壊しすぎないよう先生には気をつけてもらわねば…！(ブーメラン) (2021年8月16日 15時) (レス) id: d267c079da (このIDを非表示/違反報告)
夜雨(プロフ) - ルカさん» ご名答ですッ！うちのカルエゴ先生は拗らせに拗らせてるのでいつか爆発させるときをそれはもうにやにやしながら進めています…やばいこと…されましょうね……！ (2021年8月16日 10時) (レス) id: d267c079da (このIDを非表示/違反報告)
カエデ - カルエゴ先生いつもは「厳粛」なのに最近は何か少し可愛い感じが！←語彙力よ 続きも楽しみにしてます！ (2021年8月15日 8時) (レス) id: d16705dd13 (このIDを非表示/違反報告)
ルカ(プロフ) - キスから見るにカルエゴ先生いろいろ拗らせてそうですごくイイ。爆発したら夢主ちゃんヤバイ事になりそうだけどすごく楽しみです (2021年8月14日 17時) (レス) id: 560b2d19f8 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：夜雨 | 作成日時：2021年7月3日 18時
