Recipe:9-1 ページ28
『大変お騒がせしました…』
泣き腫らした目と尾花に抓られた頬を赤くしたまま、Aは倫子に深く頭を下げる。倫子は怒ったような、けれど安心した顔で笑うと
「ほんと、一時はどうなるかと思ったんだから。じゃ、これはもう要らないわよね！」
「捨てていいぞそんなの」
『確かにもう要りませんけど人が頑張って書いた退職届を即ゴミ扱いしないでください』
「それよりA、家はどうするんだ？」
『うーん…暫くホテル生活ですね』
「危なくないか？」
「あ！俺ん家とか「「芹田ァ！」」すんません…。いや、尾花さんはわかりますけどなんで萌絵さんまで？」
「アンタがAさんに近づくなんて5億年早い」
「俺、なんだと思われてんすか…？」
「あたしの家に！…って言いたいところだけど、Aさん猫アレルギーなんですよね」
『そうなんだよねー…猫好きなんだけどなぁ』
「あ！そうだこれ見てください！ぽてとのシャワーの写真！」
『わーっ！ぽてと可愛い！毛がへにゃへにゃ！』
「こらこら、きゃっきゃするのは後で。僕の家は？アメリーも喜ぶし大歓迎だよ」
『ううううん…数日間ならお言葉に甘えたんだけど…さすがに申し訳ないよ。百江さんにも気使わせちゃうし』
「尾花、この謙虚さと気遣いの心、本当に見習って？」
『大丈夫だよ。大きい荷物はトランクルームに保管してるし、2週間くらいでなんとかなるって』
そもそも家にあんまりいないし。へらりと笑いながら言うA。そこで、尾花が待ってましたと言わんばかりに口を開く
「ならオーナーシェフの家が「A」」
尾花が言いかけたところで、それまで何かを考える素振りをしていた京野が割って入った
「俺のとこに泊まるか？」
「…は？」
『あ！お願いします！』
「前にも泊まったことあるから勝手もわかってるだろうし。あ、あとで俺も荷物取りに行くよ」
「いやいやちょっと待ってA。京野さん、前にもって？」
『お恥ずかしながら、前にストーカーに遭っちゃって…。尾けられるわ手紙や荷物送りつけられるわ、結構しつこく続いてた時に、京さんが暫く避難させてくれたの。
結局、京さんのことを勘違いした犯人が出てきて現行犯逮捕』
「うわ、キモ…！それ知り合いとか？」
『全ｯ然知らない人』
「こえぇ…」
「いいですよね？倫子シェフ」
「えっ？あ、そうね…？京野さんなら「いや、ないでしょ」」
全員が声の方を向く。尾花は困ったように首を掻きながら
「Aは、倫子の家。俺が、京野の家。」
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夜雨(プロフ) - あやかさん» コメントありがとうございます！ひええ嬉しいお言葉…！お待ちいただきありがとうございます！2作目に続くと思いますので、どうかそちらもご愛読下さい* (2020年3月9日 0時) (
レス) id: d267c079da (このIDを非表示/違反報告)
あやか(プロフ) - 更新嬉しいです！(*^o^*)頑張ってください！ずっと待ってます！ (2020年3月5日 22時) (レス) id: 79ee056cfe (このIDを非表示/違反報告)
夜雨(プロフ) - まのるさん» コメントありがとうございます！とても嬉しいです…！ドラマロスもあってなかなか進まずにいますがお付き合いください…！* (2020年3月1日 13時) (レス) id: d267c079da (このIDを非表示/違反報告)
まのる - 初めまして！グランメゾン東京の夢小説サイトを探していたら素敵なサイトにたどり着きました(*^^*)小説最高に面白いです！ゆっくりでいいので、更新お待ちしてます(*^^*) (2020年2月23日 1時) (レス) id: 99d3374e0d (このIDを非表示/違反報告)
夜雨(プロフ) - satopi_cdさん» コメントありがとうございます！最近停滞しておりお待たせしておりますすみません…！頑張ります！ (2020年2月18日 19時) (レス) id: d267c079da (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：夜雨 | 作成日時：2019年12月16日 12時
