15話 ページ18
お母さんの提案で、私と萃瑠、お母さんの3人でお菓子を作って1年生達に差し入れようとなったのだ。
作ったのはクッキー。
お母さんの作ったクッキーは真ん中に飴が入っていて、アイシングまでしてある。
対する私と萃瑠は、前世でもお菓子を作ったりしてこなかったのが災いして、散々な出来栄えだった。
クッキー自体はお母さんが作ったから綺麗に出来ている。
私達がしたのは飾り付け。
チョコペンとアラザンやカラースプレーを使って可愛くしようね、なんて事になったのだが。
「わ、いっぱいでちゃった！」
「かなめのぱんださん、おめめへん！」
「やつるのだって！」
仕舞いには少し喧嘩をした。
中身はOLとDKでも、身体年齢に引っ張られた。
で、完成したのがパンダ(擬き)。
...今世ではちゃんと料理しようかな。
そんなこんなでクッキーを休憩中の1年生'sの所まで持って行った。
お母さんは五条悟に呼ばれて途中離脱。
運動場に居る筈だからちゃんと渡すのよ、と言われた。
お母さんに言われた通り運動場へ行けば、休憩中なのか木陰で休む1年生達。
おかしだよ、クッキーだよ！と言いながら可愛くラッピングしたクッキーを一つ一つ渡して行く。
「とげくん、どうぞ！」
「しゃけ！」
「まきさん、あげる」
「お、ありがとな」
「ゆーたくんも、はい！」
「奏恵ちゃん、ありがとう！」
「「パンダも！」」
「俺だけ呼び捨て...？まぁ、ありがとよ」
で、後は姫城夢愛。
事前に話した結果渡すのは私。
胸を見せ付けるようにジャージをパタパタさせる姫城夢愛の方まで歩く。
「むあちゃん、どうぞ！」
精一杯の笑顔を浮かべて、お疲れ様の気持ちを込めて渡した。
なのに、この女は。
「なにぃ！？きもちわるぅぃ...夢愛これ要らない！」
私の持ってたクッキーを地面に叩き捨て、あろう事かそのリボンの着いたスニーカーで踏み付けたのだ。
「ちょっとぉ、奏恵？だったかしら。夢愛にこんな物渡すなんてサイテー！」
パチン、と乾いた音が響く。
さっきまで姫城夢愛を見てた筈の私の視界は、潰されたクッキーを移している。
な、なに。もしかして、私、
ビンタ、された？
子供の肌にはあまりにも刺激が強く、酷くヒリヒリと痛む。
泣くな、泣くな。
なんて思ってるのに、やっぱりこの身体は耐えきれなくて、うぁ、と声が漏れた。
そこからはもう止まらなくて。
「う、うぁ、、うあぁぁぁぁ！！！！うぁぁぁぁん！！！」
これ以上無いってくらい、号泣したのだ。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 2792人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「呪術廻戦」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
朧 - まって想像以上に良いなこれ(←どんな想像してんだよ)おはこんばんにちは！すみません…めっちゃ良いです!死ぬ前にミタカッター(←死んでねーだろ。)あ、更新頑張って下さい！ (2021年2月15日 19時) (
レス) id: 8589870327 (このIDを非表示/違反報告)
つんつるてん - 雪かきお疲れ様です！！！！！ 応援してます(^ω^) (2021年2月10日 20時) (レス) id: 995c220f16 (このIDを非表示/違反報告)
椿 - 娘が転生者は新しくて面白いですね！ (2021年2月8日 16時) (レス) id: bf2406d80e (このIDを非表示/違反報告)
成瀬(プロフ) - 居ますよね、こんな夢主 笑 (2021年2月8日 0時) (レス) id: 348703d198 (このIDを非表示/違反報告)
N(プロフ) - いつも見てます！受験頑張ってください！！応援してます！！無理しすぎないでくださいね！！ (2021年1月23日 15時) (レス) id: 39ef0a72f1 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：momo | 作成日時：2021年1月4日 16時
