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寡黙な料理人の記憶 ページ6
菓子作りか...久野、少し教えてくれないか？
これが俺とお前の初めての会話だったな
そうでしたっけ？一番最初会ったときになんか話したような...
煙草をふかしながらこちらを見ずに答える。
そうだったか？
本人が忘れないで下さいよ
その話は置いておこう。久野、そこの皿とコップ拭いといてくれないか？
いいですけど。お礼は？
今度なんか作ってやるよ
ならやりますよ
自分と軽く10cmは差があるだろう。少し長めの前髪を隠し持っていたピンでとめて仕事をこなす久野。
そういえば、新しい茶屋が出来たそうだな
気になります？
勿論、噂によると和と洋を組み合わせたような菓子があるらしい
じゃ、今度行きます？気になりますし
そうだな
窓枠から顔を覗かせた月は一番最初に習得したケーキにそっくりだった。
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作者名：【 】 | 作成日時：2016年7月5日 0時
