QuizKnock学園2 (ページ21)

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愛してるよページ21

Aside

そっと頬に手を添えられ顔が近づいてくる
反射的に目を瞑ると唇に柔らかい感覚
そのまま時が止まったような感覚がする
実際は数秒だったのだろう
そっと唇にあった感覚が消えていく
目を開くと心底幸せそうな先輩の顔

伊沢「A。愛してるよ」

よ、呼び捨てっ…
顔が熱をもっていくのが分かる

伊沢「ね、Aは？」

何て意地悪な質問なのだろうか
その上、耳元で言ってくるのだ

『っ……大好きっ…』

勇気を振り絞っていったのに先輩は不満顔

伊沢「名前、呼んでくれないの？」

ちょっと首を傾げる子供っぽい仕草
あかん、可愛いんやけど

伊沢「たくし、って呼んで？」

意地悪っ…
しかもあざといのである
これに勝てる人がいたら教えてほしいわ

『っ……たくし、大好きやよ？』

そういった瞬間ヘナヘナと座り込む先輩
顔を手で覆っていてどんな表情をしているか分からない
不思議に思って見ているといきなり腕を強い力で引かれる
そのまま先輩に飛び込むような形でまた唇が重なる
2回目だからか最初のときよりも冷静になってしまって
ちょっとかさかさしているだとか思っていたよりも柔らかいだとかに気づいてしまった
後頭部を抑え込むように掴まれていたので息ができずに慌てる
ささやかだが反抗をするとゆっくり離してくれた

伊沢「はぁ…かわいい」

漏らすようにそう言われ、私の思考は完全にフリーズ
可愛いんは先輩の方がやろ！！

その後も一時間ほど居て、帰らなければならない時間に

伊沢「Aちゃん不足でしぬ…」
『死なんといてください』

先輩やないけど置いてかれたら…
あ、私もやばいかもしれん
かえりたくない〜と騒ぐ先輩を玄関まで引きずる

『来週の体育祭頑張りましょうね！』
伊沢「おう！」

先輩復活
さり気なく抱きついてこようとしたので横に逃げる
バイバイ、と手を振ると名残惜しそうに帰っていった