第四十五話 ページ45
「止めろ！止めろ！」
名簿を叩きながら先生が仲裁に入ったことで、一旦は皆が落ち着く。
どうやら町田さん達が書き込みをしていたことはすでにクラス中に広まっていたらしい。
けれど止らない大魔王の書き込みに沢渡が腹を立てて問い詰めたというのがことの発端だった。
しかし、
「田町達じゃない！このクラスに大魔王なんていないんだ」
「どうしてそう言い切れるんですか？」
その杉先生の一言でまた教室がザワつく。
「言い切れるんですかって･･････」
クラス委員長である両国さんの口から出た言葉に呆れたと溜息を吐く。
結局の所未だに派閥を作ってオトモダチごっこしか出来ないクラスメイトにどうしようもないモヤモヤを抱えていた。
"もう書き込みは止めた"その言葉を信じているのは町田さん達と同じく書き込みをしていた人達だけだった。
そして、生徒の気持ちはどんどんヒートアップしていく。
「先生、本当は誰がやってるか知ってるんじゃないですか？」
「それは･･････」
「何故本当のことを言わないんですか？」
上野さんから出た一言に言い淀む杉先生。
流石にこの状況下で教師でしたとは言いづらい。
最も正しくあるべき人間が最も悪質なことをしているのだ。
もしそれが知れ渡れば信用は確実に地に落ちる。
けれど、そんな空気の中杉先生の言葉の続きを高杉が言い切った。
――書き込みをしていたのはこの学校の教師だと
「高杉！」
「これは紛れもない事実だ」
流石にまずいと名を呼べば、もっともな理由で返されてしまう。
「けど先生信じてよ。もう二度と、二度と書き込みさせないから」
「まぁ〜た甘いこと言ってますね。ー何を言ってもこの学校の教師は変わらない。皆そう思ってますよ」
杉先生の言葉より高杉の言葉に同意を示す生徒達。
教師としれた瞬間にもういいと諦めた沢渡と同じく皆わらわらと解散していく。
そんな中、久坂だけはいなくなった高杉達を追おうとしていた。
「久坂!」
「A」
そんな久坂の腕を掴んで引き留める。
久坂が行った処で何にもならず、溝は深まるばかりだと。
「高杉達が言ってるのは事実だよ。そりゃ褒められたやり方じゃないけど。だから――」
「俺は！」
説得しようとした私の言葉を大きい声で遮った久坂。
「俺は自分自身で間違っているかどうか決めたい。そして、今の高杉達は間違ってると思う。Aもさっきそう思ったから止めたんだろ？だから話合わなくちゃいけないんだ。」
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nanase.(プロフ) - りょうこさん» こんにちは。この度は本作品をお読みいただき誠にありがとうございます！そう言っていただけるととても嬉しいです！これからも頑張って執筆致しますのでよろしくお願い致します！ (2020年6月19日 20時) (
レス) id: 62dfa2fa96 (このIDを非表示/違反報告)
りょうこ - 好きな作品なので、いつも楽しみにしています！3人ともカッコイイので、続きが待ち遠しいです！ (2020年6月19日 0時) (レス) id: ba306ee394 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：nanase。 | 作成日時：2020年4月11日 1時
