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￣￣￣￣￣
反乱軍本部の屋敷には、たくさんの配線に覆われた部屋があった。
ドアを開けるとすぐに目に入る、床に壁にと縦横無尽に張り巡らされたコード達。
それらはいずれも同じように、一箇所に集中して纏められている。
最もコードが集まる所には大画面のディスプレイがあり、その周りを小・中型のディスプレイ達が囲う。
画面にはそれぞれ別の場所が表示されており、そのいずれにも使用人や幹部などの人影がチラチラと映り込んでは消えていた。
ディスプレイが映し出しているのは、言わずもがな屋敷の監視カメラの映像であった。
敷地内の至る所に設置されたカメラの映像を通して、いくつもの情報がその部屋に運ばれる。
「……」
そしてそれの処理を一手に担っているのが彼、ロボロだった。
小柄な背を曲げ、張り付くように画面だけを見つめて屋敷内外の全てを監視する。
顔を覆うようにつけた天の文字の下には、重役を任されているという責任感が確かにあった。
これまで、この屋敷に不逞な輩が侵入したことはない。
月に何度か来客こそあるものの、その殆どが"民間軍事会社 代表取締役社長グルッペン"への客である。
上流階級の貴族や王族からの依頼となると、グルッペンが出向くか相手側からの使いが来るかのどちらかになっている。
基本はグルッペンの方から訪問を申し出るのだが、常連客ともなれば勝手がわかっている故か、それとも信頼を置いているからなのかは分かりようがないが、向こうから人が来ることも少なくない。
そしてそれは今日とて例外ではなかった。
敷地前の道路に見覚えのある車が止まるのを目視すると、ロボロは即座にインカムを通す。
「トントンー、お客さん来たわ」
「了解。今日は…リットナー様やったか？」
「そうそう」
応じたトントンが客間に向かうのを視界の端に捉え、ロボロは机一面のタッチパネルを複雑な手付きで操作し始めた。
それと同時にコロコロと切り替わり始める画面。
そうして使用人や他幹部達の即応を確認するのだ。
「…よし」
いくら相手がお得意様だとはいえ警戒しない理由にはならない。
例え信頼してくれているのだとしても、こちらまでそうである義理も無いのだから。
ロボロは普段の警備をより密にし、客間付近に幹部を二人ほど待機させた。
グルッペンには秘書であるトントンが付いている。
「さぁ仕事や」
￣￣￣￣￣
反乱軍幹部構成員
親衛隊諜報員 ロボロ
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にらもやし(プロフ) - ささはらさん» コメントありがとうございます。言葉選びにはとても気を使っているので、楽しんでいただけているようで大変嬉しいです。更新頑張らせていただきます。ささはらさんも勉強頑張ってね…！ (2018年3月4日 19時) (
レス) id: 1d32708f6b (このIDを非表示/違反報告)
ささはら(プロフ) - 事細かな描写への言葉選びが卓越していて、読み進めるのが大変楽しいです。語彙が多いのが羨ましい限りです…。勉強の合間にいつも読ませて頂いています。更新頑張ってください、全力で応援してます。 (2018年3月4日 0時) (レス) id: ed6ccbb613 (このIDを非表示/違反報告)
にらもやし(プロフ) - もろとさん» コメントありがとうございます。美しい、とは勿体ないです…ありがとうございます。とても嬉しいです、これからも精進していきますのでよろしくお願いします (2018年2月15日 13時) (レス) id: 1d32708f6b (このIDを非表示/違反報告)
もろと(プロフ) - 読みはじめて最初に出た言葉が「わぁ！」でした。とても美しくて、読んでいると頭に映像が流れ込んでくるみたいです！凄く好きです。これからも頑張ってください！ (2018年2月14日 20時) (レス) id: 8eb97f1a18 (このIDを非表示/違反報告)
にらもやし(プロフ) - 白玉(つぶあん)さん» コメントありがとうございます。言葉や言い回しにはとても気を遣っているので、そう言って貰えるとニヤついてしまいます。更新頑張らせていただきます (2018年1月3日 21時) (レス) id: 1d32708f6b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：にらもやし | 作成日時：2018年1月3日 13時
