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轟の拘束を解いた影住は、そのまま軽い足取りで重い扉へと進む。
ブーツが床を高らかに叩き、重苦しい空気の室内に軽快なリズムを響かせている。
黒霧「影住、どこへ？」
『………』
扉を開け部屋を出ようとする影住達に黒霧が声をかけるが、影住は怪しむ彼の問いに答えようとしなかった。
ちらりと一瞥しただけで、その目は何も語らなかった。
白いロングコートをはらりと揺らし、彼は静かに黒の中へ姿を溶かしていく。
出久もそれに続くと思われたが、ぴたりと立ち止まり少し悩むような仕草を見せる。
出久「…えっと、」
何かを迷うようにまごつく出久。
その様子に何も察せないほど、死柄木達は鈍くなかった。
どうしたと口を開きかけた時、扉の向こうの黒から白く長い手がぐっと伸び、出久の肩を掴んで強く引いた。
出久「！っあの！じゃあね！」
死柄木「おいまて、」
簡単な別れを叫んだ彼もまた、静かに黒へと溶けていく。
扉の閉まる重い音が空気を揺らし、部屋は再びずっしりと沈むような雰囲気に戻った。
死柄木「荼毘！」
荼毘「ダメだ、"影"だ。追えねぇ」
即座に扉を開けて確認した荼毘が、舌打ち混じりに眉根を寄せた。
荼毘「どうする死柄木。あの感じ、アイツ良くないことをしでかすぞ」
死柄木「あぁ…だろうなぁ……クソ…！」
心底面倒臭そうに、死柄木は深く長い溜息を吐き出した。
ガシガシと頭を掻き、小さく唸る。
死柄木「…先生、知ってるんだろ」
AFO「はは。さぁ？知らないよ」
しらばっくれんなよ。
乾いた唇を噛み締めた。
「どーもォ、ピザーラ神野店ですー」
違う扉から声がする。
これから起こる戦闘を予期させるには些か緊張感に欠けた声色だったが、苛立つ死柄木の精神を逆撫でするには十分だった。
死柄木「裏切るのか。俺を、連合を、先生を。」
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ディちゃん(プロフ) - その轟君を私にくれ (2022年3月13日 22時) (
レス) @page38 id: 7ad8b1babb (このIDを非表示/違反報告)
じぇへな - このほの暗い?ダーク？感がすごくすきです。これからの展開も楽しみに待ってます (2020年1月2日 17時) (レス) id: 31019885e4 (このIDを非表示/違反報告)
にらもやし(プロフ) - おれんじぜりーさん» コメントありがとうございます。これからの展開も楽しんでいただけると幸いです (2019年11月26日 1時) (レス) id: 1d32708f6b (このIDを非表示/違反報告)
おれんじぜりー - 途中から轟が洗脳されてる…いいですね〜笑 (2019年3月10日 14時) (レス) id: 89ff127a12 (このIDを非表示/違反報告)
にらもやし(プロフ) - にあさん» コメントありがとうございます。随分お待たせしてしまいましたが更新しました。よろしくお願いします (2019年2月9日 13時) (レス) id: 1d32708f6b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：にらもやし | 作成日時：2017年11月18日 12時
