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最初の雄英生徒行方不明事件からしばらく後。
結果として。
"表向きの後始末"作戦は僅かな差で国家権力に暴かれた。
【有限会社 SEKIBE:ツレット】
このダミー会社設立の為に影住が交渉を持ち掛けた、いわゆる"裏のグループ"の一つが警察からの圧力に屈服したのだ。
それに関して影住は彼等を責めることは一切せず、ただ淡々と"裏向きの後始末"作戦を進めていた。
『全てを想定した上で立案するのが作戦だ』
彼はただ一言そう漏らし、ニンマリと微笑んだという。
"表向きの後始末"の失敗、それ即ち"裏向きの後始末"の成功を意味する。
ヴィラン連合の認知度が飛躍的な向上を見せ、それに呼応した多くのヴィラン達が連合に向けコンタクトを取り始めている。
死柄木「"裏向き"まで…成功する保証があるのか？」
一抹の不安、というものだろうか。
死柄木は影住にそう問いかけた。
『保証？そんなものは無い』
死柄木「は？」
それに影住はひどく淡白な回答を返した。
思わず呆気に取られる死柄木であったが、なんとか気を取り直す。
死柄木「じゃあまさか、」
『ただ失敗はしない』
死柄木「なんだよそれ…！？」
訳が分からない、といった風に首を掻き毟る。
保証も無いのに何故そう言いきれるのか、死柄木には全くといっていいほど理解出来なかった。
そう、影住には絶対的な自信があった。
だがその自信の根源には、彼の崇高な理念がある。
『考えろ死柄木弔。頭を、思考を止めるな。指揮官は"前"に出るもんじゃない。だからこそ止めてはいけない』
『上に立つ者に休息は無い、上に立つ者に間隙は許されない、上に立つ者に止まる権利は存在しない』
『それが"上に立つ"という事と、それに伴う重圧と責任だ』
影住が死柄木に説いたのは、彼の立つことになる舞台とその心構えか。
死柄木「……」
教育といえど一から十まで教えてしまうのでは意味が無い。
学ぶ側にも多少なり考えさせなければ、ただの刷り込みと同義である。
それは"教育"とは違う別のものだ。
教育とは、教え育てる事。
あくまでも、育まれるべきものである。
『お前がこれから立つ場所は、そういう所だよ』
死柄木「……」
神妙な顔つきで死柄木は沈黙を続けている。
そんな彼を見もせずに、影住は低い声を吐き出す。
『求められるものは冷静な思考と進撃』
『勝ち進み、薙ぎ倒し、手にするものは勝利のみ』
『…なぁ、お前は、私の後釜に相応しいか？』
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ディちゃん(プロフ) - その轟君を私にくれ (2022年3月13日 22時) (
レス) @page38 id: 7ad8b1babb (このIDを非表示/違反報告)
じぇへな - このほの暗い?ダーク？感がすごくすきです。これからの展開も楽しみに待ってます (2020年1月2日 17時) (レス) id: 31019885e4 (このIDを非表示/違反報告)
にらもやし(プロフ) - おれんじぜりーさん» コメントありがとうございます。これからの展開も楽しんでいただけると幸いです (2019年11月26日 1時) (レス) id: 1d32708f6b (このIDを非表示/違反報告)
おれんじぜりー - 途中から轟が洗脳されてる…いいですね〜笑 (2019年3月10日 14時) (レス) id: 89ff127a12 (このIDを非表示/違反報告)
にらもやし(プロフ) - にあさん» コメントありがとうございます。随分お待たせしてしまいましたが更新しました。よろしくお願いします (2019年2月9日 13時) (レス) id: 1d32708f6b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：にらもやし | 作成日時：2017年11月18日 12時
