私が懸賞首？笑えない冗談ですね。〜ヨコハマの髪長姫の御伽噺 第二章〜【 文スト】

60話 ページ24

『ええと、じゃあポートマフィアの ‘ アカハライモリ ’ って言う人たちが危ないの？』



探偵社の猫騒動の後、Aはたくさんの猫とともに近くの公園に来ていた。



公園中に猫がびっしりと群がって、緊急猫集会の真っ最中である。



しかし、Aは、知らなかった。

一部の猫以外やる気のない猫の伝言ゲームほど、信用できないものはないことに。


その時、黒猫がAに猫パンチを食らわせ、ミャアと鳴いた。


『え！？アカハライモリさん達、カエルの卵食べてたの！？』


にゃんてこった、と猫集会一同は戦慄する。


『か、カエルの卵なんて、お腹壊しちゃうじゃない。』



※ここからは、会話表記の都合上、猫のセリフにルビをつけてお送りいたします。


「ニャアン(黒くて、ゴムみたいなのを泥水と一緒にストローで飲んでた。)」


『な、なんだって……？』


猫集会、2度目の戦慄。



「ニャアン、ふにゃああ(ところで、本当にそんな名前だったっけ?)」


「ニャムニャム、ニャアン(確かに、イモリじゃなかったような…)」


『じゃあ、ヤモリ？』


「にゃ、にゃああ?(や、ヤモリィ?)」


「にゃおお?(トカゲじゃない?)」


「「「「『にゃあああん!!(アカハラトカゲだ!!)／アカハラトカゲだ！！』」」」」

どんどん真実から離れていく緊急猫集会は、その後三十分続いた。





〜〜〜〜〜〜〜〜〜


ナ「に、にいさま…彼らが言ってるのは、タピオカ…ですの？」


谷「う、うん…多分…

本当にカエルの卵飲むなンて、人間の所業じゃないでしょ…」


Aの様子を見にきた先輩二人は、木の陰でそっと青ざめた。

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