無気力系男子は炭治郎の敵 第二章【鬼滅の刃】

眠り28時間 ページ13

そして、二年もの長い時は経った。



人は少しの時間でも変わるようなものだが、Aはそれどころではなかった。



長かった髪は短く切り、目は気だるそうだったものが鋭いものに変わっていた。



背も伸び、これまでのAは何処かへ行ってしまったかのようだった。



否、本当に何処か彼方へ行ってしまったのかも知れない。



今のAは口数も少なくなり、どこか近寄り難い雰囲気だ。



累:「......A、何処行くの。」



貴方:「もうここに、用はない。必要ない、俺は強くなった。」



累:「僕も行く。」



貴方:「来るな。」



累:「行く！！！！！！！」



貴方:「......分かった。なら来い。」



栗:「おや、おや！！こんな早くにお出かけですか？まだ日は昇っていませんよ？」



貴方:「あんたには、世話になった......俺は、行く。もう、ここに帰ることは、無い。」



栗:「選抜試験に？」



貴方:「俺は位には縛られない。俺は俺の道を行く。」



栗:「分かりました。行きなさい。」



貴方:「......は？」



栗:「何です、止めて欲しかったですか。」



貴方:「......いや、じゃあな。累、行くぞ。」



累:「うん」









栗:「死ぬなよ、この馬鹿。」









最後に栗餅の発した言葉は何が為だったのだろう。

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