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31. ページ32

あっという間に時間もすぎ、






夕暮れ。





『最後に観覧車乗りたい!』






「いいなじゃあ俺たち二人で乗るから、佐藤先生と駿は二人で乗ってな!」







「うえっ?!」






「あ、さとちゃんひどくね?!そんなに俺と乗るの嫌?」







「そういうわけじゃないんだけど…」






恥ずかしい///
冗談抜きで、観覧車はお互いの距離が近いっていうか……





「じゃあいいじゃん!乗ろ!」






あぁ、もう!可愛いなぁ///




「見てよ!さとちゃん!めっちゃ綺麗だぜ!?」






「あぁ、そうだね」






今日はなんと幸せなのだろう。
明日槍でも降ってくるんじゃない?←





「ねぇ、さとちゃんはさ……」






「ん?」






「好きな人とかいるの」



ブフッ


えっ?!ん?何?!
ばれた…いや、ばれてない
どういうこと!?





「い、いきなりだね;」





「うん、いる?」





なんで聞くん?!
ここで「おまえだよ」って言う度胸とかさすがにないわよ?!







「いや、い、いるけど…」





「っ、そか」






「しゅ、駿君はいるのかい?」





「……いるよ」







………。





「まださ確定した訳じゃないんだ、
けどその人を見てると可愛く思えてきて、ずっと隣にいたいって思えるんだ。」






観覧車はもう終わろうとしていた





胸がきつく縛られたように痛くて
降りなきゃいけないのに、
今降りたら、駿君が好きな子のところに行ってしまいそうで、






はじめから知ってたじゃないか
この恋は叶わないって
生徒が教師に、ましてや男を好きになる。
なんてありえないことくらいわかってたじゃないか







「へぇ、そうなの…頑張ってちょうだい…ね……って……」






?頑張ってちょうだいね?






??頑張ってちょうだいね??





「頑張ってちょうだいね?」






ああああああああああああああ!!!
ショックでキャラ忘れてたぁ!?





「え…?さとちゃん?」





「わ、忘れて?!!!」





観覧車が下に到着したのを確認すると
私は全力でその場を後にした。

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作者名:夜紗 | 作成日時:2017年6月18日 21時

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