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あっという間に時間もすぎ、
夕暮れ。
『最後に観覧車乗りたい!』
「いいなじゃあ俺たち二人で乗るから、佐藤先生と駿は二人で乗ってな!」
「うえっ?!」
「あ、さとちゃんひどくね?!そんなに俺と乗るの嫌?」
「そういうわけじゃないんだけど…」
恥ずかしい///
冗談抜きで、観覧車はお互いの距離が近いっていうか……
「じゃあいいじゃん!乗ろ!」
あぁ、もう!可愛いなぁ///
「見てよ!さとちゃん!めっちゃ綺麗だぜ!?」
「あぁ、そうだね」
今日はなんと幸せなのだろう。
明日槍でも降ってくるんじゃない?←
「ねぇ、さとちゃんはさ……」
「ん?」
「好きな人とかいるの」
ブフッ
えっ?!ん?何?!
ばれた…いや、ばれてない
どういうこと!?
「い、いきなりだね;」
「うん、いる?」
なんで聞くん?!
ここで「おまえだよ」って言う度胸とかさすがにないわよ?!
「いや、い、いるけど…」
「っ、そか」
「しゅ、駿君はいるのかい?」
「……いるよ」
………。
「まださ確定した訳じゃないんだ、
けどその人を見てると可愛く思えてきて、ずっと隣にいたいって思えるんだ。」
観覧車はもう終わろうとしていた
胸がきつく縛られたように痛くて
降りなきゃいけないのに、
今降りたら、駿君が好きな子のところに行ってしまいそうで、
はじめから知ってたじゃないか
この恋は叶わないって
生徒が教師に、ましてや男を好きになる。
なんてありえないことくらいわかってたじゃないか
「へぇ、そうなの…頑張ってちょうだい…ね……って……」
?頑張ってちょうだいね?
??頑張ってちょうだいね??
「頑張ってちょうだいね?」
ああああああああああああああ!!!
ショックでキャラ忘れてたぁ!?
「え…?さとちゃん?」
「わ、忘れて?!!!」
観覧車が下に到着したのを確認すると
私は全力でその場を後にした。
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作者名:夜紗 | 作成日時:2017年6月18日 21時