検索窓
今日:5 hit、昨日:2 hit、合計:20,158 hit

file 11 ページ11

.


 


 


子犬の頭を撫でながら彼が不意に口を開いた。



「なあ…なんで始末屋になったん?」



突然の質問に驚き顔をあげると彼も慌てて顔を上げた。



「や、特に深い意味とか無いんやけど…ほら、女性で始末屋とかって珍しいやん?

 いやよう知らんねんけどな。

 危ない仕事やし、さ。

 なんか理由あんのかなー思って。

 言いたなかったら言わんでええから!」


 

早口な弁解に意外と焦ったような表情を目にし、思わずふふっと笑みを零した。


 


 


「全然、構いませんよ?

 きっかけ…そうですね、憧れの人の生業だったから。



 …かな?」


 


 


嘘は言っていない。


が、これが全てでもない。


 


かといって彼に全てを話す必要も無い。


 


 


差し障りのない程度に言葉を紡ぐと


隣にしゃがんだTOPPOは


今までに彼女が見たことのない表情で


 


「…訳ありさん、なんやね」


 

と呟いた。


 


 


それは


幼い妹を見るような、優しい表情でもあり


同時に


遠い過去の景色を見るような、切なげな表情でもあった。


 


 


___________________________





忙しくて更新できない中他の作品も始めてしまい


余計に遅くなってしまい申し訳ありません…


少しずつ書き進めるつもりなので


重ね重ねになりますが気長にお付き合い頂けると嬉しいです。



くきわかめ。



 


.

file 12→←file 10



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 9.9/10 (30 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
72人がお気に入り
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

茎若布(プロフ) - うさたぬき。さん» わああ、ありがとうございます!励みになります…!少しずつの更新になってしまいますが気長にお付き合いください(*´ ˘ `人) (2017年9月8日 0時) (レス) id: 435905ec86 (このIDを非表示/違反報告)
うさたぬき。 - 凄く続きが気になります!更新待ってます^^ (2017年9月6日 16時) (レス) id: d32628a784 (このIDを非表示/違反報告)

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:くきわかめ。 | 作成日時:2016年7月21日 21時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。