【刀剣乱舞】伊達の姫弐 (ページ17)

今日:2 hit、昨日:20 hit、合計:55,419 hit

四十四振り目ページ17

そろそろ日が暮れようとしていた頃に清光達の買い物は終わった。

私はその間店内をぐるぐる周ってみたり、用事を済ませて甘味処から帰ってきた膝丸さんと外で話していたりした。

そして今は本丸への帰り道を歩いている。

『そう言えばどんな服を作るの？なんかフリフリしたもの多かったけど......』

「それはまだ秘密！鶴丸さんじゃないけど、驚いてもらいたいもん！」

「そーそー、先に言ったら面白くないじゃん？だから出来上がるまで内緒」

ね？としなやかで白い指先を私の唇に当てる清光。
紅色で彩られた爪と相まってさらに色気が増しているせいで、私はただ黙って首を縦に振るしかなかった。

何故彼が女性でないのか本当に不思議でしょうがない。

「秋光月の新しい装い......。確かにそれは、たのしみだな」

『え』

「？どうした？」

『いえ......膝丸さんがそんなこと言うとは思っていなくて......』

失礼だけど、髭切さん以外の事にはあまり興味が無いと思っていたから、本当に意外だった。
そう考えていると、ドンッ、と身体に軽い衝撃。

『きゃっ』

「！すまない、大丈夫か？」

『いえ、こちらこそ......。ちょっと不注意で......！』

よろけた後慌てて謝りながら見上げると、そこには鮮やかな橙色の髪をした女性が立っていた。
髪色にも確かに目を惹かれたが、それだけじゃない。

『綺麗......』

感嘆の言葉が出てほど、その人はとても美しかったのだ。