四十振り目 ページ12
「Aねぇ、それ一口ちょうだい！」
『いいよー、じゃあはい。あーん』
「あーん」
『美味しい？』
「うん！美味しい！ じゃあボクのもあげる。はい、あーん」
「「......」」
互いのアイスを交換し合う乱とA。
その様子を少し離れた位置から眺めるのは、太鼓鐘貞宗、薬研、厚、信濃、後藤、不動の６人。
そんな６人の間に流れる妙な沈黙を破ったのは、信濃だった、
「すごい......あそこに女の子がいる......」
「忘れるな、乱は男だ」
すかさず薬研の鋭いツッコミ。
そして何故かそこから男子会が始まる。
「A姉ちゃんって何でも美味そうに食べるよな」
「あ、それ分かる。一緒に食べてるとこっちも美味しく感じるんだよね」
「美味そうに食う顔が可愛いよな、姉貴は」
「薬研......よくもそんなサラッと......」
「事実だろ？ あぁでも、やっぱり本人に言った方がもっといい反応するか？」
「！？」
ニヤリ、と笑ってみせる薬研。
その笑みはどこか挑戦的なものが見えている。
特にそれに強く反応したのは太鼓鐘だった。
薬研はそれを見逃さず、だが何事も無かったかのように問いかける。
「どうしたんだ太鼓鐘の旦那？ 顔が怖いぜ？」
「......何でも」
「......ふーん。もしかして、”大事な存在”が他の男に取られんのが嫌なのか？」
「っ......違う。俺は......」
煽る薬研、動揺する太鼓鐘。
その様子を他の４人は無言で見ている。
太鼓鐘は一度深く息を吐くと、まだ震える声で、しかし薬研を睨みつけながら言った。
「俺は......ただ”大事な妹”が変な男に引っかからないか心配なだけだ」
「へぇ......」
そうきたか、と笑う薬研。
大体予想はしていた結果ではあったらしいが、本当にそうくるとは思っていなかったらしい。
『貞ー』
「ほら、旦那。妹が呼んでるぜ」
「うるせぇ、分かってる」
荒々しく薬研に返し、太鼓鐘はAの元へ移動する。
すると今まで黙って見ていた不動が薬研に言った。
「......性格悪ぃ」
「そいつぁ褒め言葉だぜ、不動」
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麻友 - みっちゃん好きなので、みっちゃんの絡みを見て萌えています笑笑 更新楽しみにしています！ (2017年9月12日 10時) (
レス) id: 2d049032f3 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：タナトス@不憫領 | 作者ホームページ：
作成日時：2017年5月4日 21時
