七人七色 ... Ⅱ《短編集》 (ページ10)

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風邪 .渋谷すばる誕生祭ページ10

今日は、彼氏のすばるの誕生日。

去年の誕生日は、たまたま赤い日で休みだったから
デート。

でも今年は平日。

朝からデートは出来ないけど、

明日休みだから、って家に泊めてくれるって。

1年前からちょくちょく貯めてたお金で、

ちょっと高めの財布とキーケースを買った。

数日前からケーキの予約はしてるし！

仕事帰りにケーキを取りに行って、それから行こう。

すばるにはケーキ内緒なんだー♪

どんな反応するかな？

プレゼント、喜んでくれたら良いけど。

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なんて思ってたのに、

すばる今日家来んな

「え、どういうこと…」

夕方、仕事が終わり携帯を見ると

こんなメッセージが来てた。

え、なにそれ…？

そんな急に。私なんかしたかな…。

それともなんか…、私が行ったら不都合なことでも
あるのかな。

私が携帯を持って、オロオロしてると

ﾌﾟﾙﾙ...

誰…、あ、横山さん。

ﾎﾟﾁｯ

「もしもし」

横『あ、もしもし横山です』

「はい…。どうかしました？」

横『すばる、会社で体調崩して倒れかけたから途中で帰らせたんや？』

「え、すばるが⁉」

横『…その様子やとほんまに言ってないみたいやな』

「何をですか…？」

横『家まで送った時、心配するやろからって、すばる彼女には言わんって。

看病とか来られても移すだけやからって』

さっきの来んな、ってそういうこと…？

横『ほんまは俺口止めされとんやけど、でも言った方がええかなって…。』

「そうだったんですか…。ありがとうございます、横山さん」

横『あいつ独り暮らしやし、結構しんどそうやったし…。あ、別に看病行けって言っとるわけちゃうで？』

「ｸｽｯ)はい、分かりました」

横『…うん、じゃあ』

「はい」

ﾌﾟﾂｯ

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「……よし」