◇ 2 ページ14
パパはお酒飲むから、私の運転で。
車を15分程走らせて着いたのは、
もちろん寿司屋でも、ファミレスでもなく病院。
バックミラーで春樹を見ると寝てた。
横『俺春樹起こすから、A順番取ってきて』
「分かった、ありがとう」
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横『春樹、着いたで。起きて』
『ん…、え、。パパ…』
横『ご飯食べる前に注射しよか。病気なるん嫌やろ』
『嫌や！痛いもん！』
横『大丈夫、一瞬やって』
『一瞬って何秒』
横『んー、5秒…、いや3秒！』
『……』
横『春樹が病気なったら、ママ悲しむやろ？』
『うん、』
横『大丈夫、春樹男やろ？男なら、頑張れる！』
.
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パパと連れられて病院に入って来た春樹は涙目で、
やばいかなって思ったけど
名前が呼ばれたら拒否せずに診察室に入った。
横『手握っといてやるから、大丈夫(ﾆｺｯ』
.
.
医者『…はい、終わったよ。お疲れ様』
すごい、あの春樹が注射出来たよ…。
横『ようやった、春樹！』
そう言って春樹を褒めるパパ。
ありがとう。
よし、じゃあ…
「私外で春樹と待ってるから」
横『え？』
「せっかくやしパパも受けて？」
横『…は？聞いてへんぞ』
そう、パパも注射嫌いで。
毎年、俺インフルならんからって受けへん。
でも、やっぱり危ないし、子供がやって親がやらんのは示しがつかんから。
「頑張って(ﾆｺｯ」
横『え、ちょっ…！』
.
.
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.
.
「なに食べたい？」
『なんでもいい？』
「なんでもいいよー？春樹頑張ったから」
『じゃあスカベキー』
「ふふ、スパゲッティね？笑
いいよね、パパ」
横『お前まじ後で覚えとけよ……(ﾎﾞｿｯ』
.
.
診察室から少し目を赤くしてパパが出て来たのは、
まだ春樹には内緒。
.
.
END.
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作者名：いちごミルク
| 作成日時：2017年8月10日 19時
