それは甘い甘い恋 (青) 2 (ページ20)

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安田先輩ブラックページ20

「うぅー」

倉『んー、投げキスとはヤスも中々やるなぁ』

安『Aーっ』

倉『噂をすれば野獣先輩。いってらー』

.

教室の入り口にいる先輩のところに行った。

安『ちょっと自販機寄っていい？喉乾いて』

「はい！」

廊下を歩くと自然と皆の視線が集まる。

先輩モテるから。

安『あ、そうや。可愛かったで』

「え？なにがですか？？」

そう聞くと、先輩がぐっと耳元に顔を近づけて

.

安『投げキスで悶えとるA(ﾆｺｯ』

「えっ、じゃああれ…」

安『どんな反応してくれるかなーって思って(ﾆﾔｯ』

…………確信犯。

.

.

『横山さぁ、』

ﾋﾟｸｯ

あの日聞こえた声と一緒……

また悪口、

ﾁｯ

「…？」

なに今の舌打ち。どっから聞こえた？

ｷﾞｭｯ

先輩が手を繋ぎ直した。

いわゆる恋人繋ぎ、ってやつ？

先輩を見ると、

安『大丈夫、俺に任せて？(ﾆｺｯ』

その笑顔を見て、不安な気持ちはどこかにいった。

安『ごめーん、ちょっとそこ退いてくれる？』

『え、安田くん…』

『ど、どうぞー』

突然の登場に焦る、悪口を言ってる2人。

安『ありがと(ﾆｺｯ

んー、今はココアの気分やなぁ』

ﾋﾟｯ

ｶﾞｼｬﾝ

先輩が飲み物を買う間に立ち去ろうとする2人。

安『あのさぁ、』

『！』

こっちを振り返らずそう切り出した先輩。

『な、なに？笑』

.

安『俺考えてんか、なんでAの悪口言うんかなって。

2人とも、あだ名つけて欲しかってんな！』

『……え？』

「先輩…？」

.

安『ごめんな、気づけんくて。でもピッタリのあだ名考えたから！

アナスタシアとドリゼラ』

そう言って振り返った先輩の顔は

笑ってるのに笑ってない。

黒い笑顔だった。