好き ページ11
俺には、世話の焼ける妹がおる。
そいつは、ずっと俺のあとをついて回るような奴。
俺がちょっとグレたら、Aもグレて。
「お兄ちゃん、お兄ちゃん！」
1日に何回こうやって呼ばれるか。
でも俺はそれを鬱陶しいとは思わん、むしろ嬉しい。
頼ってくれることは、やっぱり嬉しいことやろ？
そんなAのことを、気づいたら
女として好きになっとった。
でもそれは決して許されんこと。
寂しいし嫌やけど、
側におって道を踏み外すよりは、Aと離れた方がいいって。
やから、高校を卒業してすぐ実家を出た。
.
.
そんな妹べったりやった俺に、彼女が出来た。
仕事が出来て、美人。
結婚を決めて、3年ぶりに実家に帰った。
3年ぶりに会ったAは、
さらに綺麗になっとって、また俺の感情が揺らいだ。
喜んでくれるって思っとったAは、
ずっと桜のこと睨んどって。
そんな態度取ったら、結婚してほしないんかなって
思ってまうで？
そんな顔せんの。笑
.
.
.
渋『じゃあ俺そろそろ…』
名残惜しいけど、これ以上ここにおったら
あかんから。
荷物を持って、部屋を出ようとしたら
ﾄﾞｽｯ
渋『…っ』
Aが近づいて来た瞬間、
お腹に走る激痛。
しばらくして、刺されたことが分かった。
目の前におるAも、
我に返ったみたいで、混乱しとる。
ｶﾞｸｯ
膝から崩れ落ちて、座りこんだ。
渋『……はぁ、、、、ん、』
「お兄ちゃん！！どうしよ…、私っ…」
渋『A……』
「私なんてこと…」
Aに触れたくて、手を伸ばそうとしたけど
腕が鉛のように重たくて、
上げれんかった。
.
.
.
.
ごめんなA、Aにこんなことさせて。
俺が。Aと向き合えば良かったんやな、？
.
.
意識がなくなる直前、
「大好き、だよ、お兄ちゃん………」
.
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いちごミルク(プロフ) - 菜々花さん» コメントありがとうございます！貴重なご意見ありがとうございます、頑張ります！！！ (2017年10月17日 23時) (
レス) id: 6d7d7a26af (このIDを非表示/違反報告)
菜々花(プロフ) - めちゃくちゃ良かったです。これからもちょいちょい、このようなお話書いてくださると嬉しいです。他の作品も待っています！！ (2017年10月17日 20時) (レス) id: 4b57d82291 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：いちごミルク
| 作成日時：2017年10月17日 15時
