伍拾参 三社鼎立 ページ7
急いで探偵社に戻らないといけない状況である。
ただ、流石に細身の2人で4人を抱えるのは不可能だったため賢治君が投げたのであろうボロボロの車で帰ろうという事になった
「ほ、本当に運転できるんですか、こんなに傷ついてへこんでいる車…」
どれほど強い力で投げたらこんなにへこむのであろうと考えてしまうほど車の前方部分は原型を留めていない
太「大丈夫だよ、なんかできる気がする!」
「どこから来るんですかその自信!私車で事故って6人で心中って絶対嫌ですからね!」
こう私が焦りながら言うと太宰さんは何故か目を光らせながらこちらを振り返る
太「いい案だね、それ!遂にAちゃんも私と心中してくれる気になったのか〜!あ、でも今はダメだな。お邪魔蟲が4匹乗っているからねぇ」
「もう、早く出発してください!後ろの4人は命の危機なんですよ?!」
そう話しながら車を発進させる
思った通りとでも言うのであろうか、車は相当傷んでいて真っ直ぐに進めない
車に乗っていてこんなにも命の危険を感じたのは初めてだった
ーー
探偵社に帰ると直ぐに与謝野さんによる治療が行われる。
悲鳴が聞こえてくるが無事助かったのだろう安堵の息が漏れる
そんな悲鳴を聞きながら先程の現場を思い返してみる
組合側は恐らく6人
戦闘から帰ったのであろう足跡が6つあった
更に相手の異能力もある程度は特定出来る。
敦君の服が所々粉々になっていることから1人は砕く又は風化系のもの
また数名何かに木のようなものと触手のようなものに締められたあとがあるから木や触手の操作系が2人
マフィアの構成員の方のシャツに明らかに傷による血では無いものが着いていたことから血液の操作のような異能力者も居るのだろう
だが後の2人は分からない
マフィアともやり合ったのだろうからそれの傷と見分けるのは困難だ。
そう報告書にまとめているとツヤツヤになった敦君達が医務室から出てきた
ーー
太宰さんと絡めていない事に気がついた作者が壊れた車で走り出すという奇行にださせました
よく怪我しなかったね
まあフィクションなんで…ご愛嬌ということで…
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作者名:コンバスのマリネ | 作成日時:2021年4月30日 15時