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玖 或る爆弾 ページ10

太宰さんが中島君に入社試験だということを伝える。
いまだ戸惑ったままの様子の中島君。
確かにこんな物騒な入社試験はこの世にはあまり存在しないのだろう。理解できなくて当たり前だ。

「武装探偵社と名乗る以上様々なことが起きるんです。だからこんな大掛かりな試験を行うのですよ。」
と説得するように言う。
よこの私の言葉にかぶせるように

福「その通りだ。」

社長が奥からやってきて言う。
中島君は社長という存在がやってきたことに対して驚く。

福「そこの太宰めが 有能なる若者が居る と云うゆえその魂の真贋試させて貰った。」
太「君を社員に推薦したのだけれど如何せん君は区の災害指定猛獣だ。保護すべきか社内で揉めてね。」

そうなのだ。猛獣を保護したはいいがそのせいで…なんてことを考えると拒否したくなるのだろう。
ちなみに私は入社賛成派だ。
きちんと入社し社長の異能力を使い制御できるようになれば脅威でもなくなるのではないかと考えたからね。

国「で社長…結果は?」

国木田さんのその一言で社内はしんと静まり返る。
全員が社長の言葉に耳を傾ける。
社長は少し中島君と視線を交わした後

福「太宰に一任する。」

そういい去っていった。
ということは合格。彼、中島敦はめでたくこの武装探偵社の社員となったのであった。

拾 ヨコハマギャングスタアパラダヰス→←捌 或る爆弾



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作者名:コンバスのマリネ | 作成日時:2021年4月7日 23時

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