陸 或る爆弾 ページ7
いま私たちは国木田さんと谷崎君の口論を覗き見ている。
はっきり言うととても面白い。先ほどまで不安がっていた様子はどこへ行ったのか、谷崎君の演技は圧巻だ。やったことがあるのかな?
そんなことを考えているうちに国木田さんが無効化され太宰さんと顔を見合わせる。
太「Aちゃん、異能をすぐ発動できるように用意をしておきたまえ。」
「?はい、でもなぜ?」
太「先ほど国木田君の後に負けたのはAちゃんではないか。はい、いってらっしゃい!」
そう言って太宰さんは私の背中を押す。
突然のことに抵抗もできず、そのまま谷崎君の前に出ていく形となった。
私の異能は発動条件が複雑だ。まずは…と考えていると谷崎君が口を開く。
谷「アンタは小林だな、確か能力も持っていたな…」
「そうですけど…私の能力は戦闘向きではありませんし、今ここで使おうとは思っていませんよ。」
そう諭すように言う。
しかし谷崎君はそんなことは聞いていないかのように興奮して言う。
谷「今すぐ社長を出せ!この探偵社のせいだ…あの名探偵がいなければ…あ」
そこで言葉が切れる。
谷崎君と国木田さんが恐る恐るこちらを覗いているのがわかる。
「先生が…なんだって?」
今私の顔はたいそう怖いのだろう。谷崎君の焦ったような顔が目に入る。
「貴様、今先生を愚弄したな!絶対に許さない、覚悟しろ谷z んん…」
といったところで焦った様子の国木田さんが私の口を塞ぎ場外へ引きずっていく。
ここで私もゲームオーバー。
社の運命は中島君に託されたのであった。
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作者名:コンバスのマリネ | 作成日時:2021年4月7日 23時