肆拾陸 仮面の裏の譚 ページ48
女「だ、誰ですか?!その方は手塚様ではございません!!」
先程絡んできた女性が声を上げる
敦君はまだ真相が分かっていないようだが進める
「そう、先程まで皆さんが手塚様と思っていた彼は手塚様ではなかったのです。仮面で顔を隠していたからお気づきにならなかったのかもしれませんね」
偽手塚様の焦る顔を横目に話を続ける
「では彼は一体誰なのか。…それは…消えたとされていた護衛の方、てすね」
敦君は驚いたように目を見開くがそれ以外の方は何か納得がいった様子
どこかのタイミングで見かけたことがあったのだろう
偽「な、何故分かった…」
「簡単ですよ。突然の仮面舞踏会、消えた2人の護衛、人を寄せ付けない徹底さ。
これらを合わせれば素人探偵だって分かります。そこの影山さんがもう1人の護衛でしょう。私達をあなたがた二人以外に合わせないよう部屋に閉じ込めたのもそのせいでしょう。
大方その懐中時計に目が眩んだのでしょうか。
自分たちが消えたあと懐中時計が消えたなら容疑はかかりませんものね」
こう言うと観念したように目を閉じる
偽「はぁ…まさかバレるだなんてな…逃げも隠れもしない。早く捕まえろ」
そう言い偽物の手塚様はこちらを見る
先程までの強情な態度はそこにはなく、改めて演技だったのかと気付かされた
「敦君、縄を」
中「うん」
異能で動きを止めたまま彼らの腕を縛る
緊張していたパーティ会場の空気が緩んだ
ーーー
その後誰かが通報したのだろう、警察がやってきて偽物の2人を連れて帰った
本物の手塚様と影山さんは地下室に閉じ込められており、真相を暴いた私達は大変感謝された
美味しそうなクッキーも貰って満足している
中「嬉しそうだね、Aちゃん」
「うん!先生抜きで事件をちゃんと解けたしお菓子も貰えたし!」
そう話しながら屋敷から出ようとすると前から誰かが歩いてきた
特に何も気にせず通り過ぎようとするとすれ違い様に
?「まさかこんな辺境地で探偵社様に会えるなんてな。貴殿の推理立派だったぞ」
と囁かれる
驚いて後ろを見るが何も無かったように歩いていってしまった
中「どうしたの?何かあった?」
「い、いや」
白スーツに身を包んだ金髪の男性を見つめる
(外国の方…?パーティの参加者だろうか)
謎は解決したはずなのに何故かもやもやとした気持ちになった
ーーー
これにてオリジナル完結です!
区切りがいいので続編行きます!続編でもどうぞよろしくお願いします
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作者名:コンバスのマリネ | 作成日時:2021年4月7日 23時