弐拾壱 運命論者の悲しみ ページ23
｢そろそろ帰るかー｣
少し遠くまで来てしまった。あまり遅くなりすぎると国木田さんが何か言ってくるだろうから早く帰ろう。
｢あ、この飴先生好きそう。｣
あまり来ない所だからか何時も見ない駄菓子が置いてある。先生は喜んでくれるだろうか。
｢あれ？窓が割れてる…？｣
探偵社の前に着くと何故か窓が割れている。
何があった…まさかまたポートマフィア…？何度も何度も飽きないねぇ
チラと上を見ると何やら上から落ちてくる。
｢…え、人ぉぉぉ?!｣
宮｢あ、Aさーん！気をつけてくださーい！｣
｢け、賢治君?!｣
どうやら賢治君が上から襲撃者を落としているらしい。どんどん積み上がる人の山に思わず苦笑いがこぼれる。
やっぱり探偵社はこうでなくては。
どこか吹っ切れたような頭でドアを開けた。
中｢痛ッ｣
｢あれ？敦君｣
中｢Aちゃん…｣
先程出ていったはずの敦君がそこにいた。
大方襲撃を聞いて戻って来たのだろう。
｢あれ、敦君旅に出たンじゃなかったのかい？｣
少し意地悪をしたくなって聞く。
中｢…分かってるなら虐めないでよ…｣
｢あはは、ごめんごめん｣
先程までの空気は何処へやら。いつも通りの空気が私達の間に流れていた。
ーーーーー
｢先生、この飴初めて見たので買ってきました！｣
江｢おぉー、よくやったね！じゃあ早速ー｣
｢ほ、褒められた…！よくやった！5分26秒前の自分!!｣
中｢なんですか、あれ…小学生の兄妹…？｣
国｢気にするな、敦。｣
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作者名：コンバスのマリネ | 作成日時：2021年4月7日 23時
