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それから隣の先輩は、ひとことも話さずに黙々とパンを食べていた
私も受け取ったメロンパンを黙ったまま食べ続けた
教室では、花菜が待っているだろう
それなのに、先輩の横で黙って昼ごはんを済まそうとしていた
彼もきっと、教室で誰かが待っているんだ
だけど、腹を空かせた子犬を拾ってしまって
仕方なく、こんな場所で昼ごはんを食べようなんて思ったんだ
「これ、半分いる？」
クロワッサンを食べ終わると、彼はようやく口を開いた
「…大丈夫です、お構いなく」
「無愛想だなぁ」
先輩は手にしたパンを半分に切ると、私に差し出した
「食べなさい」
まだ私のことを子犬かなにかだと思っているのだろうか
その口調は明らかに命令形だった
その半分を受け取ると、先輩はまた黙り込む
きっと、満腹にはならないだろうな
予定より2分の1の昼食
なのに、彼は嫌なそぶりをひとつも見せなかった
胸の奥が、キュっとなった気がした
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えつ(プロフ) - いちごさん» そう言っていただけて嬉しいです！ありがとうございます＾＾ (2018年3月10日 10時) (
レス) id: 94efd89660 (このIDを非表示/違反報告)
いちご - この作品好きです！更新待ってます。 (2018年3月10日 0時) (レス) id: cfd7f1c76f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：えつ | 作成日時：2018年3月1日 19時
