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人の居ない渡り廊下まで来ると、彼はそこにあった椅子に腰を下ろした
「ここ、座って」
自分の隣をポンポンと叩くと、私に座るように促す
ここまで来て逆らうつもりもなかったので、私は黙ってそこに腰を下ろす
「どれがいい？」
3個ほどのパンを並べると、何食わぬ顔でそう聞いてきた
「どのパンがいいかって聞いてるの」
不思議そうに見つめる私に、彼は言葉を重ねる
恐る恐るメロンパンを指差すと、彼はそれを私に差し出した
「いや…悪いですよ」
「腹を空かせた子犬を見捨てるほど、俺意地悪じゃないから」
子犬
その表現にはムッとしたが、奢ってもらう身でそんなことを言えるわけもなく
有り難くそれを受け取った
「…ありがとうございます」
彼はニコっと笑うと、袋を開けてクロワッサンにかぶりつく
え
ここで食べるの？
私も？
「ほら、お腹空いてないの？」
餌付のように私にそう言うと、彼はまた笑った
私の前で、初めて笑ったんだ
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えつ(プロフ) - いちごさん» そう言っていただけて嬉しいです！ありがとうございます＾＾ (2018年3月10日 10時) (
レス) id: 94efd89660 (このIDを非表示/違反報告)
いちご - この作品好きです！更新待ってます。 (2018年3月10日 0時) (レス) id: cfd7f1c76f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：えつ | 作成日時：2018年3月1日 19時
