憧れの人だったのに…… (ページ25)

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憧れ24 ページ25

大平side

僕は1人部屋から出て涼んでいた

部屋の中ではAちゃんの笑う声とみんなの楽しそうな声が聞こえる

……よかった

Aちゃんの持ち前の明るさとコミュニケーション能力で今日初めて会った人とも仲良くなってる

嬉しいと思う反面……

みんなに嫉妬してる部分もある

僕は高校の時からAちゃんのことが好きだった

Aちゃんはものすごく鈍感だから全く気付いていなかったけど…

　「俊也くん……」

大平「あ……。とんちゃん…」

1人物思いにふけっているととんちゃんが隣に来た

大平「どうしたの？」

とんちゃんはちょっと悩んでいたけどポツリと言った

東「体育祭の時のお題……。本当は違ったんじゃない？」

大平「……」

東「別に言いたくなかったらいいんだけどね」

そう言って苦笑いをした

大平「ねぇとんちゃん…」

東「ん？」

大平「とんちゃんはさ…Aちゃんのことどう思ってるの……？」

東「どう…って？」

とぼけるとんちゃんを僕は軽く睨む

……身長の差がありすぎて睨んでるように見えないとか言わない

大平「Aちゃんのことが好きなんでしょ」

東「…‼」

大平「お題ね、本当は"あなたの好きな人"だったんだ」

とんちゃんはそうだろうねって笑った

大平「……言えなかった。Aちゃんに好きだって…言えなかったんだ」

とんちゃんは僕の話を真剣に聞いてくれてた

大平「勇気が無くてさ。妹みたいに接してきたけど、僕がAちゃんに告白したら僕たちの関係が壊れてしまいそうで…。１度壊れてしまったら２度と元通りにはならない気がして怖かった…」

僕は誰にも言えなかったことをとんちゃんに打ち明けた