憧れの人だったのに…… (ページ13)

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憧れ12 ページ13

貴「はぁ～……。もらっちゃったけど本当によかったのかな…」

私は1人関係者通路をトボトボ歩いていた

大平「いいんだって‼」

貴「うわぁっ⁉」

私は急に現れたしゅん先輩にびっくりした

大平「Aちゃんびっくりしすぎだってー」

お腹を抱えて笑うしゅん先輩

なので肩パン一発おみまいしてやった

貴「それよりどうしてここに？まだメイク落としてないじゃないですか」

大平「Aちゃんのことだから、どうせ"本当にもらっちゃっていいのかな…"なんて思ってるんじゃないかなーって思って」

しゅん先輩はニヤニヤしながら言った

貴「う…」

図星でした

大平「折角なんだからもらっといてもいいんじゃない？」

そう言って今度は頭をポンポンしてくれた

貴「しゅん先輩…」

しゅん先輩は昔からそうだった

私が部活でケガをして大会に出れなくなって落ち込んでいる時も

親とケンカして泣いている時も

真っ先に気付いてくれたのはしゅん先輩だった

しゅん先輩が気づいて私の欲しい言葉を毎回かけてくれた

大平「Aちゃんがそんなに心配しなくても大丈夫だって。あ……あとこれオレの連絡先ね？前の変わっちゃったから新しいの登録しておいてね」

貴「あ、ちょっと……‼」

もう一回私の頭をポンポンしてしゅん先輩は控え室に戻っていった

貴「……しゅん先輩。いつもは可愛い顔してたまにカッコいいこと言うんだよな」

ギャップ萌えってやつかな？

高校の時、王子様って呼ばれてたくらいだしなー

うん…

でもやっぱりしゅん先輩はしゅん先輩だな