気持ちの名前【Side青】 ページ42
あの日の帰り道、キスをしてしまった時点で…
僕がミニAちゃんのことを女として意識しとることは…もう明白やった。
ただこの気持ちが…
本当にあの子を愛しはじめているのか、
自分の 幼い征服欲から来ているのものなのか。
僕は、自分に自信がなかった。
ミニAちゃんの気持ちも…
あの子が見た僕なんて、海辺で好きなもんと友達に囲まれて、ノーストレスで頭ぱっぱらぱーの時の僕やから。
東京で仕事の合間に、酒と女でいろんなもんまぎらわしてる僕なんて、知る由もない。
ほんまの僕を知っても、それでも…無邪気に好きと笑っていられるやろか。
Aちゃんに夢中だった頃も、ずいぶんと悩んだものやったけど…。
渋やんのことで苦しんでる彼女に幸せになってほしいという気持ちが、いつも真ん中にあったから。
僕は、人んことには口を出せても、自分がどうしたいって話になると、一気にわからんくなってしまう。
自分の気持ちにも、あの子の気持ちにも、確証がないまま……それでも、月日は過ぎていく。
悩んでても、答え……出んやろ。
僕は何かを確かめたくて、重い腰あげてようやくあの子のいる店に行くと…
バイト、休みやて。
拍子抜けして一杯だけ飲んで帰ろうとしたら、階段降りたとこで、オトコ連れのあの子。
……
悩んだ時間、無駄やったな。
僕はせいせいした気持ちで歩く。
自然と早足になる。
なんの変装もせんと、自由に大通りを歩く、若いカップル。
お似合いやん。ええやん。青春て感じやん。
やから……
もう、追っかけてこんでよ。
角曲がったとこで立ち止まってると、
オトコ置き去りにしたミニAちゃんが、ぜえぜえ言いながら僕に追いつく。
……ええ加減にしてしてくれんかな。
そっちから手ぇ放してくれたら、僕も僕のペースに戻れんねん。
もう、振り回さんといてくれんかな。
僕の中の僕が、そう叫んどったのに。
気づいたら、彼女の手、掴んで。
「……好きなんやったら、ちゃんと、追いかけ続けなあかんよ」
……僕は彼女に教えてほしかったんや。
アホやから、自分でもわからんことを。
この気持ちは、恋と呼んでいいものなのかとーーーー
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たまご(プロフ) - まれなさん» まれなさま、コメントありがとうございます！まだ書き始めて3.4ヶ月しか経っていない新米作者ですが、楽しんでいただけているならよかったです…！今後とも何卒よろしくお願いします^ ^ (2018年4月8日 23時) (
レス) id: 42d81ca1be (このIDを非表示/違反報告)
まれな(プロフ) - いつもたまごさんのお話楽しみにして読んでます♪ 普通とは違う感じでまるで本当の小説を読んでるような感じがして本当にはまってます！！これからも期待してます！！ (2018年4月8日 22時) (レス) id: 77816b1cc4 (このIDを非表示/違反報告)
たまご(プロフ) - たむこさん» たむこ様、コメントに気づかずレス遅れて本当にごめんなさい！！失礼しました！ 励ましていただいてうれしいです…なかなかうまく書けないですが見習ってがんばります！ 引き続きよろしくお願いします^ ^ (2018年1月27日 11時) (レス) id: 42d81ca1be (このIDを非表示/違反報告)
たむこ(プロフ) - たまごさん» 先輩作者だなんてとんでもないです(T_T)まだ稚拙な文しかかけない新参者ですので...！これからもご無理のないようにたまごさんのペースで書いてくださいね(^^) (2018年1月22日 16時) (レス) id: 5f35bba986 (このIDを非表示/違反報告)
たまご(プロフ) - たむこさん» たむこ様、うう、有り難いコメント本当にうれしいです。前作は処女作らしく勢いで書けたんですが、今回難しくて悩みながら書いてます…たむこさんのように先輩作者さんたちの偉大さを思い知っております。。。今後ともよろしくお願いします！ (2018年1月21日 22時) (レス) id: 30c6e5130b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：たまご
| 作成日時：2018年1月16日 14時
