痕跡の抹消【青】 ページ25
「僕がつけたるよ」
ヤスくんは頭にかぶっていた星柄の帽子をとり、私の後ろに回り込む。
彼の胸に下がっているものより、少し華奢な金色のそれを…
私の首に回し、金具を後ろでとめる
…そのまま、うなじに口をつけて、そっと抱きしめ
「…A、好き」
「…うん、ありがと」
私は自分の鎖骨の上で光るそれを、指先で触る。
「…似合う？」
さっきの、彼みたいに…
空気を変えるべく、わざとかわいこぶって振り返ろうとするけどーー…
彼の腕は、私をぎゅっと離さず、それを許さない。
……急に、沈黙が支配して
「…チキン、冷めちゃうよ？」
「……」
「…ど、したの…？」
彼がゆっくりと唇を耳にあて
「…抱きたい」
低く、囁く
…こう、なるのはわかっていたけど、あまりに急で
「…今日、朝大雨でね、すごく濡れちゃったから、シャワーだけ浴びていい？」
私は、身体をこわばらせ
「…ええよそんなもん」
まだ、あの人の痕跡が残る身体をーー…
「…お願い、すぐだから…、ん…っ、」
彼はそのまま首筋に舌を這わせ
「…お願い…ーー！」
…私の、必死の懇願に
「…わかった」
彼は、腕をゆるめ
「…ありがと」
…私は、ほっとしてーー…
「…俺も一緒に入るから」
彼は立ち上がり、強引に私の手を引く。
「…どうしたの、ヤスくん…っ」
お風呂場の入り口へと連れて行き、私の服を乱暴にはぎとる
「…なにが？」
「…なんか変だよ…」
私の、言葉も聞かず
彼も慌ただしく、自分の服を脱ぎ捨て
「ーー…っ」
ドアを開け、中へ入った瞬間、壁に押さえつけて無理矢理キスをするーー…
舌が、強引に私をこじ開け
私は息もできない中
必死で、シャワーのハンドルへ右手を伸ばすーー…
ーーー…
まだ冷たい水が 勢いよく浴槽へ向けて噴射され
その音に顔を離した彼が
至近距離、鋭く私の眼を見つめ
「…俺のこと好き？」
そう、問いかける
私は眼を離さず、躊躇うことなく「好き」と返事をする
「…好き」
言葉を重ねる
彼の右手が私の頬に触れ、顔は、首へ
後ろで、シャワーからは湯気が
お湯に…
私はまた手を伸ばしシャワーを掴み身体へーー…
ーー…はやく、はやく洗い流して……！
温かいお湯が身体を伝う
彼の舌も、次第にくだり…
……太腿へ辿り着いたとき
「…ひとつじゃ、足らんかなあ」
つぶやく声が
聞こえた
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 1136人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「関ジャニ∞」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
たまご(プロフ) - zika..さん» zika..様、コメントありがとうございます嬉しいです^ ^ 私もこの黄色さんやたら好きなので多分今後色々活躍してくれると思います…引き続き楽しんで頂けますように！ (2018年4月1日 20時) (
レス) id: 42d81ca1be (このIDを非表示/違反報告)
zika..(プロフ) - 初コメ失礼します ！ 錦戸くんの通話時間12秒 、何だかすごく好きでソコだけ何回も読み直してしまいました … 。これからも応援してます 、頑張って下さい ！ (2018年3月31日 19時) (レス) id: dc0484f61f (このIDを非表示/違反報告)
たまご(プロフ) - べにさん» べに様、わざわざお返事ありがとうございます！本当にうれしいです…Twitterのほうでも仲良くしていただけるとうれしいです^ ^ (2018年3月31日 16時) (レス) id: 42d81ca1be (このIDを非表示/違反報告)
たまご(プロフ) - yuuka_madreさん» yuuka_madre様、コメントありがとうございます！お返事遅くなってごめんなさい…！ここからはあまり書いたことのないメンバーがたくさん登場するので、いろいろ不安ですが、引き続きお楽しみいただけるとうれしいです！ (2018年3月31日 16時) (レス) id: 42d81ca1be (このIDを非表示/違反報告)
べに(プロフ) - たまごさん» お返事ありがとうございます…！Twitter！すみません！そちらのほうもこっそりと…ストーカーみたいで申し訳ないです苦笑 フォロバしてくださったみたいで(T T)うれしいです、よろしくお願いします(T T) (2018年3月30日 8時) (レス) id: c68c31e30a (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：たまご
| 作成日時：2018年3月15日 22時
