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「ただし今回の検査では、初期段階から悪性と言い切れるものではありませんでした。」
医長「検体は十分採れた？」
「はい、腫瘍の数ヶ所から十分な量が採取できたので、間違いないです。」
医長「…どうするか…。」
丸山「基礎疾患を考えると、悪性と捉えるのが安全ですよねぇ…」
医長「まぁ、それが妥当だな。手術枠の確保は？」
「はい、仮押さえはしてあります。術前に必要な検査も全て済んでます。」
医長「体調のほうはどう？精神面とか」
『はい、とくに問題はないです。夜間も眠れていますし、精神面でも特に不安定な言動はないです。今のところ。』
医長「今のところ？」
『はい。病理結果を聞く前の、現在までは。』
丸「…確かに。この結果を受けてご本人がどう思うかですやんなぁ」
『手術前提でお話ししますか？』
「…ご本人に委ねようと思ってる。もちろんそれぞれのメリットとデメリットは提示して。それだけの理解力も知識もある方ですし。この後、同席お願いしてもいいですか？」
『はい、わかりました。』
師長「ではまずご本人へ説明を。その結果を受けてまた検討と言うことでよろしいですか。まずは安田先生、上田さん、宜しくお願いします。」
「『はい。』」
ｶﾞﾀｶﾞﾀ
『すぐ行く？』
「そやな。行こか。」
ｺﾝｺﾝ
「『失礼します』」
川「はいーっ、あらっお揃いで♪」
「川本さん、これから少しお話、いいですか？良かったら面談室に…」
川「……結果がでたのかな。笑。ここでいいです、お願いします。」
そう言って川本さんは少し緊張した笑顔を向けた。
先生は、部屋の隅にあった椅子をベッドの横に二脚準備して、私にも座るように促し、そっと座った。
「まず、単刀直入に申し上げます。検査の結果ですが、」
川「あっまってっ、その前にっ。上田さんっ」
『はっ、はいっ？』
川「氷枕変えて貰ってもいいかしら？」
『はい、今ですか？』
川「お願い。」
『すみません、ちょっと行ってきます。』
病室を一旦出て数分後に戻った。
『お待たせしました。』
そう言って、川本さんに氷枕を渡して、章大さんに促されるままに椅子に腰かけた。
「…では、改めて。今回の検査の結果ですが、」
川「そういえば先生っ。私、口内炎ができてしまってっ。」
また話を遮る川本さん。
『……。』
不安なんだろうな。結果を聞くのが怖いんだろうな。その気持ちが痛いほど伝わってきた。
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がくたん(プロフ) - NobuYouさん» Nobuさんのほうが真をついてますよ、大倉先生より(笑)。仰る通り、正解なんてものはなくて。どこに重きを置くかも人それぞれ。想いの強さ、意思の強さ、願いの強さ、絆の強さ…。色んな選択肢があるなかで、この二人は何を選んでいくのか。岐路に立つ二人の話です。 (2017年9月27日 23時) (
レス) id: c5150bc668 (このIDを非表示/違反報告)
NobuYou(プロフ) - 強くなる…一生懸命頑張ったら強くなれる訳でもないし、自分では強くなったつもりでもまだまだ弱いかもしれないし。難しいですね。大倉先生の言葉、突き刺さります。 (2017年9月27日 21時) (レス) id: beff6a0c0a (このIDを非表示/違反報告)
がくたん(プロフ) - 亜季さん» 一歩踏み出して、臆する事なく道を進んでも、上田さんへの愛情、優しさは忘れない。そんな、一皮むけた安田先生ならではのプレゼントでした♪いつもしてるマ○チュのオーシャンにゴールドがあったら、きっと大事な人に送るだろうなって思って書きました♪ (2017年3月10日 23時) (レス) id: c5150bc668 (このIDを非表示/違反報告)
亜季(プロフ) - 安田先生ロマンチスト・・・！素敵！ (2017年3月10日 13時) (レス) id: 327514e65b (このIDを非表示/違反報告)
がくたん(プロフ) - 亜季さん» 私も上田さんほどの強さはありません〜(苦笑) そのくせにこんな展開にしてしまう私。笑。安田先生と上田さんのネクストステージ、見守ってくださいねー！またお待ちしてまーす♪ (2017年3月8日 7時) (レス) id: c5150bc668 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：がくたん
| 作成日時：2017年2月13日 12時
