神の一声。 ページ17
ﾋﾟｯ ﾋﾟｯ……
麻酔医「麻酔導入オッケーです。バイタル安定。」
「では始めます。お願いします。」
「「「宜しくお願いします。」」」
「メス。」
山「はい。」ｽｯ
「ガーゼ。」
山「はい。」
「吸引。」
丸「はいぃ」
アカン。緊張で声、裏返ってもうた。
「電メス。」
山「はい。」ｶﾁｬ
ｼﾞｼﾞｯ ｼﾞｰｯ
「ちょっと電メスの出力、落としてください。」
看護師「あっ、はい。」
「ペアン」
山「はい。」ｽｯ
ﾊﾟﾁﾝ
「丸山先生、この角度で持っててください。」
丸「はいぃ」
アカン。また裏返ってもうた。
安田先生の邪魔したらアカン思って、頭に血が昇るのを感じながら、
丸「んんっ、すみませんっ」
って咳払いで誤魔化して、術野に集中した。
その時、ふはって聞こえて。
顔を上げると安田先生が目線は術野のままで、
「サンキュー、マル。ほぐれたわー。」
ってボソッと言った。
目尻にくしゃっと皺が寄ってるのも見えた。
ふふっ、て患者さんの足側からも声がして。
声の方を見ると、山瀬さんの目も笑っとった。
安田先生は、皆の緊張を感じたのか、
「皆、ありがとう。最高のチームですから大丈夫。信頼してますんで、いつものようにいきましょう。」
と、手術の手を止めることなくそう言った。
そこからは嘘みたいに皆リラックスして、スムーズにオペが進んだ。
まさに神の一声。
ほんまなんて人やろう。
あの初めて出会った時の衝撃。
あれから長いこと一緒に働かせてもらっとるけど、今も変わらず…むしろ日々大きくなる尊敬の気持ち。
ほんまに僕は幸せ者や。
大事な手術にも助手を指名して貰えるようになって。
これからもこの人の側で、医師としての自分を磨いていきたいと、改めて思った。
きっと、今この場のチームの皆が同じように思っとる。
「…ちょっと出血か、先生、」
麻酔医「大丈夫。血圧安定してます。」
看護師「出血50gです。」
「はい、ありがとうございます。」
「丸山先生、そこ、」
丸「この角度でええですか？」ｶﾁｬ
「おん、サンキュ。」ｼﾞｼﾞｯ
「…よし、止血確認。ナート、」
山「はい。」ｽｯ
「、ありがとう。」ｶﾁｬｶﾁｬ
皆、安田先生の腕に惚れて、
医師としても、人間性にも惚れてるメンバーが揃ってるんやもん。
そのメンバーが全力でサポートしたい思うとるんや。
上手くいかない訳あらへん。
きっと、成功する。
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がくたん(プロフ) - NobuYouさん» Nobuさんのほうが真をついてますよ、大倉先生より(笑)。仰る通り、正解なんてものはなくて。どこに重きを置くかも人それぞれ。想いの強さ、意思の強さ、願いの強さ、絆の強さ…。色んな選択肢があるなかで、この二人は何を選んでいくのか。岐路に立つ二人の話です。 (2017年9月27日 23時) (
レス) id: c5150bc668 (このIDを非表示/違反報告)
NobuYou(プロフ) - 強くなる…一生懸命頑張ったら強くなれる訳でもないし、自分では強くなったつもりでもまだまだ弱いかもしれないし。難しいですね。大倉先生の言葉、突き刺さります。 (2017年9月27日 21時) (レス) id: beff6a0c0a (このIDを非表示/違反報告)
がくたん(プロフ) - 亜季さん» 一歩踏み出して、臆する事なく道を進んでも、上田さんへの愛情、優しさは忘れない。そんな、一皮むけた安田先生ならではのプレゼントでした♪いつもしてるマ○チュのオーシャンにゴールドがあったら、きっと大事な人に送るだろうなって思って書きました♪ (2017年3月10日 23時) (レス) id: c5150bc668 (このIDを非表示/違反報告)
亜季(プロフ) - 安田先生ロマンチスト・・・！素敵！ (2017年3月10日 13時) (レス) id: 327514e65b (このIDを非表示/違反報告)
がくたん(プロフ) - 亜季さん» 私も上田さんほどの強さはありません〜(苦笑) そのくせにこんな展開にしてしまう私。笑。安田先生と上田さんのネクストステージ、見守ってくださいねー！またお待ちしてまーす♪ (2017年3月8日 7時) (レス) id: c5150bc668 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：がくたん
| 作成日時：2017年2月13日 12時
