・ ページ39
ｻﾞｻﾞｰﾝ… ｻﾞｻﾞｰﾝ……
『……。』
ｻﾞｻﾞｰﾝ… ｻﾞｻﾞｰﾝ……
『……ふっ、』
『ふふっ、』
ｻﾞｻﾞｰﾝ……
相変わらず閑散とした砂浜を散歩。
海風は冷たいけど、日の光は暖かくて。
波の音に合間に聞こえる、章大くんのギターの音色。
うん。
幸せ。
ｻﾞｻﾞｰﾝ……
押し寄せた波が砂浜の色を変えるように。
その砂が乾かないうちに、絶え間なく打ち寄せる波が砂浜に上塗りするように。
「Aー、ちょっとマルんとこに毛布取り行ってくるなー？」
『、はーいっ、』
「ほんでお昼さぁーっ、信ちゃんがタコくれるみたいやから、たこ焼きせーへん！？」
『うんっ』
「じゃ行ってくるなー？」
『はーいっ、行ってらっしゃーいっ！』
のんびりとした西崎の時間軸に合わせた生活。
章大くんとのゆったりした時間。
じんわり染みてくる、幸せ。
『会いに来て良かったなぁ、、』
ﾋﾟｺﾝ
『……あ、』
[どう？彼は？]
[再会、ラブラブしてる？]
[いつ頃帰るの？]
友達からのライン。
[大丈夫だよ♪クリスマスまではいようかなって思ってる。]
って返信したら、
OKマークのスタンプが返ってきて。
『心配してくれてありがと。』
って返信して、ポケットにスマホをしまった。
ｶﾞﾗｶﾞﾗｶﾞﾗ…
「しょーたーっ！いるー？」
ﾊﾟﾀﾊﾟﾀ…
『あっ、先日は、』
サ「あー、どーもーっ。」ﾄﾞｻｯ
サ「しょーたは？」
『今、マルさんのところに…』
サ「あ、そーなんだ？これさぁ、しょーたのダイビングのなんだけど、取りに来るって言ってたけど、ついでの用があったから届けにきたの。」
『わざわざありがとうございますっ、』ﾍﾟｺ
わざわざ届けてくださった事にお礼を言ったけど、ポンポンと会話のテンポの早い筈のサキさんが黙っていて。
サ「…ねぇ、」
絞り出すように、声を出した。
『、はい？』
サ「しょーたと、どれくらい付き合ってるの？」
『…っ、夏の終わりから、、』
サ「うちにレンタルしに来た時？」
『…、その時はまだ…ですけど、その後…』
サ「なんで？」
『…え、』
サ「東京には、もっと沢山の男の人がいるじゃない。」
『サキ…さん？』
サ「私、ずっと一緒に過ごしてきたのに…」
サ「何で…、よりによって、しょーたなの？」
サ「どうせ、ここが…、しょーたが、珍しいだけなんでしょ？」
『…そんなっ……、』
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 1248人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
がくたん(プロフ) - ふちさん» ありがとうございます♪現実世界の男前さん達の硬い絆が、見ている私達を幸せな気持ちにしてくれて。そんな幸せを貰っている私から西崎の男前達が産まれて。それを読んで下さる方々がほっこりして下さって…って、ホンマに嬉しい∞サイクルです♪エイト、最高ですね♪ (2018年3月4日 17時) (
レス) id: c5150bc668 (このIDを非表示/違反報告)
ふち(プロフ) - それぞれの想いが優しく組み込まれていて嬉しいような羨ましいような気持ちになりながら読ませていただきました。私も西崎に行ってまほろばに泊まりに行きたいです。 (2018年3月3日 0時) (レス) id: 2aa06fc984 (このIDを非表示/違反報告)
がくたん(プロフ) - ちょびさん» ありがとうございました！まほろばの空気感は人の暖かさがあってこそ！ですからね♪この作品、エイトさん以外にぴったりくるグループはいないなぁと本当に思います。この仲間、最高ですね！また落ち着いたら戻ってきます！宜しくお願いします♪ (2018年2月21日 6時) (レス) id: c5150bc668 (このIDを非表示/違反報告)
がくたん(プロフ) - てんてんさん» んふふー、てんてんさんの名言に私の作品必須だなんて光栄です(笑)また楽しみにしてますねー！ (2018年2月21日 6時) (レス) id: c5150bc668 (このIDを非表示/違反報告)
ちょび(プロフ) - 素敵なエンディングですね。すばるさんの言葉がジーンときました。みんながそれぞれに違う場所で生まれ育ち出会い、お互いや周りの人との気持ちが通じ合う時に次のステップに行けるんですね。オジイオバアの温かさもいいし、仲間っていいな〜って。次また会えるまで！ (2018年2月20日 20時) (レス) id: 73b5440736 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：がくたん
| 作成日時：2018年1月8日 8時
