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せんぱいからチョコ貰ってない... ページ8

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「ねぇねぇ、ローレンくんって彼女いるのかな?」


『…なんで私に聞くの?ローレンに聞けば?』



寒い季節。
紅茶でも飲もうかな、と給湯室に入れば、後から入ってきた女性社員2名。



キャラクター制作部にも給湯室はあるけど、シュガースティックを切らしてしまったから補充ついでに…と長居してしまったのが運の尽き。



女性2人に囲まれた私は傍から見れば2頭のライオンの檻に入れられたネズミだ。



私は2人の顔も見たことなければ、名札を見ても知らない名前。
それなのに2人は私の名前や、ローレンの同期であることが分かってるみたいで、会話話のような尋問を受けている。



「本当はさぁ、バレンタインの時に渡したかったんだけど、本人に渡す勇気がなくて渡せなかったんだよねー」


『は、はぁ…』


「ローレンくん他の部署の人からは受け取らないって噂聞いたけど本当なの?」


『いや…知らないですけど…どうなんですかね?』


「ならAさんに渡せばいいじゃない!それでローレンくんに渡してもらうのよ!そしたら受け取ってくれるでしょ!」


「あ!いいねそれ!」



はい!と無理やり握らされたチョコ。



2人はよろしくね〜!なんて言いながら給湯室から出て行った。



『やば…名前忘れちゃった…誰だっけ』



ま。いいや、とりあえず渡そう。



ぬるくなってしまった紅茶を流し込み、シュガースティックを必要な分頂いて給湯室を出た。



部署に戻り、自分のデスクに近付けば、見えた赤髪。疲れてるのか、机に伏していた。



『ローレン。これ…』


と、チョコを見せれば、くれるの?!と飛び起きた。



ローレン「あれ、でも俺バレンタインお前から貰ったけど…またくれるの?」



前の席に座ってた佐藤くんが咳き込んだ。
最近乾燥やばいもんね、気を付けないと。



『あー、いや、その…ローレンに渡して欲しいって渡されて…』


ローレン「ふーん…」



訝しげな眼差しをして、チョコを受け取ろうとしない。
ん、って更に箱を近付けたけど、それでも受け取ろうとしない。



はぁ。とため息をついて、ローレンのデスクに置いた。



さっきシュガースティック補充してるときになんかちょっと降りてたんだけどなぁ…なんだったっけ。とパソコンに向き合う。




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れこ(プロフ) - あまつかあくまさんの作る文章が大好きです…!最新話もめちゃくちゃ良くて…🤦‍♀️これからも更新頑張って下さい! (5月3日 16時) (レス) id: fc4b70d152 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:あまつかあくま | 作成日時:2024年3月3日 13時

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