教育係 ページ3
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葛葉部長から佐藤くんの教育係に任命された私は、1年間タッグを組んでキャラクター制作をしていた。
佐藤「あ、先輩ちょっといいっすか?」
『ん、どうしたの?』
私の前の席に佐藤くんが座っているから、佐藤くんの席に回って彼の後ろからモニターを覗く。
佐藤「あっ、ここなんすけど…」
『あー、ここはねぇ…××だから…』
佐藤「てことは○○ってことっすか?」
『佐藤くん天才!』
ヨシヨシ!と目の前にある頭を撫でる。
佐藤「ちょ、先輩っ、」
『わっ、ごめん。つい無意識に…今のセクハラになっちゃうね…ごめんね?』
佐藤「いえ!びっくりしただけなので…全然撫でてください! 笑」
寧ろ撫でて!と言うように頭を後ろに下げてきたから、また今度ね、と頭に手をポンと置いて席に戻った。
からの昼休み
ローレン「なぁ…」
いつも通りローレンと昼ご飯を食べていたら不機嫌丸出しのローレンが声をあげた。
『ん?』
ローレン「なんで俺は撫でてくれないの?」
『………は?』
ローレン「佐藤より業績いいし」
『僅差だけどね』
ローレン「佐藤より納期早いし」
『同じ日に出してるよね?』
ローレン「佐藤より早く出勤してるし」
『佐藤くんはお弁当作ってるからね』
ローレン「佐藤より身長高いし」
『…1cm差じゃなかったっけ?』
ローレン「…なんでそんなに佐藤のこと詳しいん?!」
『そりゃ佐藤くんの教育係として1年間過ごしてたら詳しくなるでしょ』
ローレン「いーや!そんなん普通知らんくていい事まで知ってるやん!なんで!!」
『なんで!って、佐藤くんが話すから聞いてただけだよ』
ローレン「そんなん聞かんでもええやん!」
『だって話聞いてたら降ってくるかもしれないじゃん!』
ローレン「じゃあ!…じゃぁ、俺とももっと会話してょ…」
ムスッとした顔で拗ねるローレン。
『ごめんね?もっと話そうね?』
普段、というかいつもだけど、こうやって言い合うのが多い私達だけど、最終的にローレンが拗ねるから私がいつも折れてる。
ローレン「ん…頭もたまに撫でて…」
『はいはい。たまにならね』
んーー、私達同い年なんだけどなぁ。
5歳児をあやしてる感覚。
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れこ(プロフ) - あまつかあくまさんの作る文章が大好きです…!最新話もめちゃくちゃ良くて…🤦♀️これからも更新頑張って下さい! (5月3日 16時) (レス) id: fc4b70d152 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:あまつかあくま | 作成日時:2024年3月3日 13時