隣の席の同期が騒がせてる件について。(lrn)

せんぱい…好きでした ページ18

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佐藤くんに案内されて、デートが始まった。



社会人になってから初めてのデートで、しかも相手は後輩。
私が水族館好きなのもリサーチして、ずっとリードしてくれて…
すごい楽しかった。楽しかったけど、なんかこう…無理させちゃってるんじゃないかと思ってしまう。



今日の出費は全部佐藤くん持ち。
私がどんなに払うよ。って言っても聞かない。



入社してすぐの頃、ローレンと出掛けた時、ローレンがお金を払ってくれて、私も払うって言ったら、「じゃあ、1000円だけ貰うわ」って言ってたのを思い出した。
その1000円でタバコを買って美味しそうにぷかぷか煙吹いてたなぁ…



去年の話なのに昔の話みたいだな、って笑いそうになった。



それから、佐藤くんが何かする度に、ローレンとの出来事が頭をチラつくようになった。



水族館を見て回り、夜は近くのちょっとお高めのレストランに来た。



佐藤「…い、せんぱい」


『あ、はい！』


佐藤「さっきからボーッとしてますけど疲れました？」


『…そんなことないよ？ 笑』


佐藤「今日1日楽しかったですか？」


『うん！楽しかったよ！』


佐藤「せんぱいって分かりやすいですよね 苦笑」


『え？』


佐藤「せんぱいは嘘つく時一瞬間を開けるんです。楽しい！って即答してくれたので良かったですけど…疲れたんでしょ？」


『私別に嘘なんか…』


佐藤「まぁ、せんぱいからしたら嘘ではないかもしれません。でも、本音を伝える関係ではない。と線引きされた気分になりました」


『ごめん…』


佐藤「今日1日誰のこと考えてました？…もう分かったんですよね？自分の気持ちに」


『ｽｩｰ……本当にごめんなさい。ローレンの事考えてました』


佐藤「やっ、、と言ってくれましたね 苦笑 せんぱいとデート出来て良かったです」


『佐藤くん…』


佐藤「ローレン先輩のとこ行ってあげてください」


『え、今？！』


佐藤「恋愛ドラマだと今です！！」


『え、食事中だよ？！』


佐藤「…この後、お店に頼んで、付き合ったお祝いのシャンパンが出る予定なんです…受け取れますか？」


『 ﾊｯ…ごめん、本当にごめんなさい佐藤くん…行ってくる！』




佐藤「頑張ってくださいせんぱい…好きでした…」



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