実体のある御神体ってこと？ (fsm) (ページ8)

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官吏ページ8

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「ねぇ弦月くん」

天使である彼の笑みはその名を表し、人間である僕達は癒される。

『叶さん。どうしました？』

ガっくんとの話が終わったあと、僕だけがいる教室に叶さんが入ってきた。

「Aちゃんとガっくんの事についてなんだけど…」

いつか叶さんが僕の所に来ると思っていた。
遅かれ早かれ…

彼女はもう手遅れなんだ。

『Aちゃんとガっくんがどうしたの？』

「どうしたの？って…弦月くんなら分かってるんじゃないのかな…Aちゃんが人間だって。」

『僕がAちゃんが人間だって知ってたとして何が言いたいの？』

叶さんのこめかみがピクついたのが見えた。

「なんでAちゃんは人間なのに、僕らと同じクラスにいて、僕らに触れることが出来るのか。」

僕達からは触れることは出来ないけど。と叶さんが言う。

『ねぇ叶さん。狐って用心深いんだよ？笑』

「どういう意味？」

『すまないが、僕はここまでしか言えないんだ。』

「それは…キミが使えているのが神だから？」

『そういう事』

「なるほどね…じゃぁ、最後にもう1つ聞いてもいい？」

『最後ね。いいよ』

「日に日に人間の匂いが無くなってるんだけど、戻すことも出来る？」

『…今更遅いと思うけどね。出来ないことは無いんじゃないかな。』

じゃあ僕は帰るね。と教室を出ようとすると僕の腕を掴んだ叶さん。

「ちょっと待って！」

『なに？』

「今更遅いってどういう意味？」

『最後って言わなかった？…そのまんまの意味だよ』

叶さんから掴まれている腕をなるべく優しく離して僕は教室を出た。

叶さんも天使である以上僕と同じ、神に使えることを使命とし、

その僕たちが必要以上に干渉すれば、神のご機嫌を損ねてしまう。

それに僕の使える神は狐だ。

まったく…イタズラ好きなんだから……

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