実体のある御神体ってこと？ (fsm) (ページ5)

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イタズラ5 ページ5

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新学期だが、初日から授業はあった。

たっぷりと授業があったあとの放課後、

あたしとガっくんはある人を待っていた。

あたしたちの教室に近付く足音の正体に気付き、あたしとガっくんが顔を見合せてニヤけた。

コンコンと引き戸をノックする音が聞こえて、やがて引き戸を開けるガラガラという音が聞こえた。

｢イタズラするならもっと分かりにくくしてもらえませんかね？ガっくん、Aさん。｣

黒板消しをもっているその男は、よくいつも同じイタズラを凝りもせずに出来ますね。なんて小言を言うのだが、あたしたちはイタズラが成功しようが失敗しようが関係ないのだ。

イタズラすること自体が好きなのだ。

そんなあたしたちのイタズラの餌食にされる彼は
ヴァンパイアハンターの剣持刀也だ。

彼は人間である。
人間はあたしたちの正体が人ならざるものであることに気付いていない。

言ったところで信じないから言わないのがあたしたちの先見の明である。

そんな人間である刀也くんとは、所謂幼馴染と言われる関係なのか、昔むかし、両親がまだいた頃には刀也くんと出会っていた。

子供の頃にあたしたちのことをカミングアウトしたおかげなのか、今良好な関係を築けていると思っている。

なぜなら刀也くんは、割と厳格なところがあるからだ。
彼は由緒正しいヴァンパイアハンターの家系であり、人ならざるものは全て悪だと教育されてきたのだ。

実際、あたしの教室に来た刀也くんは、同じく教育にいた葛葉くんを殺そうとしたことがあるくらいだ。

長いこと人ならざるものは悪では無いと、説明してようやく会話くらいは出来るようになったが、吸血鬼とヴァンパイアハンターの血がそうさせているのか、馬が合わないのだろう。

顔を合わせればお互い嫌悪感丸出しで、こちら側がヒヤヒヤしてしまう。

刀也くんと同じクラスの景くんも刀也くんと同じような祓魔師なんだけど、彼の場合はお金にならないことには興味がないため、今のところ関係は良好なのかもしれない。

刀也くんとガっくんとあたしの3人で下校する。

ガク「はい。A」

スっと出された手に自分の手を重ねる。

刀也「僕が手を繋がなくてもいけることに何故気付かないんだ」ﾎﾞｿｯ

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