期末試験 吸血鬼 ページ27
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『っ、誰だ?』
Aから黒い靄がムクムクと現れ、やがて人型になった。
その靄から声が聞こえた。
というより、俺の頭の中に直接言葉が流れ込んでくる。
《聞こえなかったか?Aを離せ、と言っているんだ》
俺の腕の中にいるAから離れると、黒い靄はAにまとわりつき、Aはその場で宙に浮く。
『お前は…誰だ?』
《お前などに名乗るなんて甚だしい…ラグーザの子よ》
『なんで俺のことっ…!』
《ボクは何でも知ってるぞ。ボクは閻魔と仲が良い…》
『閻魔と…!?』
悪魔族吸血鬼の中でラグーザ家は悪魔族の中でも異例の、悪魔除霊が出来る家系だ。
祓い先は無の空間。
光も空気も時も何も存在しない憐れな世界。
ラグーザ家を脅かすような悪魔であれば、祓い先は閻魔の元に送る。
この間の夢の国での人間たちは…なんだ、、アレだ…
他の人には内緒。ってヤツだ。
まぁ、天使である叶の許可が出たからやったんだけど。
《気を付けよ…》
『何に?』
《伏見ガクだ…アイツは時々このボクでも手に負えない》
《そろそろ戻らねば》
モクモクと蠢いている靄はAの中に入り込もうとする。
『ちょ、っと待てよ!お前は、なんでAに取り憑いている?』
《うーん…まぁ、良いだろう。》
半分ほどAの中に入っていた靄がまたモクモクと出てきた。
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ぅゅ??(プロフ) - あまつかあくまさん» 良かったです!楽しみにしています✨ (7月15日 18時) (レス) id: 17d0698b58 (このIDを非表示/違反報告)
あまつかあくま(プロフ) - ぅゅ??さん» ぅゆ??様コメントありがとうございます。投稿は続けさせて頂きます! (7月15日 14時) (レス) id: b53ee9f0f1 (このIDを非表示/違反報告)
ぅゅ??(プロフ) - コメント失礼します。続きはもうないってことでしょうか? (7月15日 1時) (レス) id: 17d0698b58 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:あまつかあくま | 作成日時:2023年7月11日 20時